過去に投稿された記事の一覧です。

2013/10/04

小水力発電:葛西給水所で稼働、都が売電開始 一般家庭420戸分/東京 【毎日新聞:2013/10/02】

昨年7月にスタートした再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を利用し、都は1日、葛西給水所(江戸川区)に設けた小規模水力発電設備を稼働 させ、電気の販売を始めた。年間で一般家庭420戸分に相当する約140万キロワット時の電力を生み、4000万円以上の収入を見込んでいる。

都水道局によると、運転を開始したのは最大出力340キロワットの発電機で、売電に特化した設備としては都初の施設。金町浄水場(葛飾区)から送られて来た水道水を給水所に引き込む際、水圧に余剰が生じるため、そのエネルギーで水車を回して電気を起こす。

売電先は住友商事系の新電力「サミットエナジー」(中央区)で、1キロワット時当たり33・18円で販売する。契約期間は半年間。再エネの有効活用によって年約530トンの二酸化炭素削減効果もあるという。都内には他に八雲給水所(目黒区)に同様の小水力発電設備があり、電力の一部を売っている。【竹内良和】

 

http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20131002ddlk13020246000c.html

2013/10/01

奥多摩で自作水力発電…青梅の会社社長【読売新聞:2013/09/25】

水力発電装置を設置し、青梅小水力発電プロジェクトのメンバーらと喜ぶ町田さん(左手前)(17日、奥多摩町棚沢で)=石原宗明撮影  青梅市の鉄工会社社長町田隆さん(70)が、奥多摩町棚沢の西川流域に、自ら製作した水力発電装置を設置した。実用化に向けた第一歩で、発電量や 耐久性などを確かめるのが狙い。町田さんは「水資源が豊富な多摩地域から、環境に優しいエネルギーを生み出していきたい」と意気込んでいる。
装置は、直径1メートル、長さ3・5メートルで、らせん状になったステンレス製板10枚が回転することで、発電する仕組みになっている。板の先端 には、長さ約15センチのゴムを取り付け、水を囲い込む枠との間の隙間をなくし、少ない水量でも、板が回転できるようにした。発電量は1時間あたり最大 500ワットを見込んでおり、蓄電も可能だという。
「暮らしが良くなる装置を作ることをいつも考えている」と町田さん。鉄工会社を営む傍ら、野菜洗い機や生ゴミの堆肥化装置などを発明してきた。
東日本大震災の津波で、岩手県大槌町の親戚を亡くした。「自然の力には逆らえない。ただ、その大きな力を活用することはできるはずだ」と、前を向いた。
1か月後には、鉄製の水力発電装置を完成。昨年8月に京都市のNPO法人が開催した、省エネ社会に向けたアイデアや、環境に優しい発電装置などを 集めた審査会に応募。少ない水量で発電する仕組みが評価され、発電部門(応募総数140点)の中で、優秀賞(受賞作品計23点)に選ばれた。
今回、西川流域に設置する装置は、昨年12月に完成したステンレス製の第2号機。青梅市の知人たちと市民団体「青梅小水力発電プロジェクト」を設 立し、送電システムなどを改良した。町田さんは、「化石燃料には限りがあり、原子力発電は危険が伴う。後世まで続く安全な発電システムの普及に向け、一歩 一歩進んでいきたい」と話している。

(2013年9月25日  読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news/20130924-OYT8T01469.htm

2013/10/01

韮崎に小水力発電所 市と県整備、15年度稼働めざす 【山梨日日新聞:2013/09/30】

韮崎市と県は、同市円野町入戸野の徳島堰せぎの落差を利用した小水力発電所を整備する。市内での整備は初めて。発電した電気は全量を東京電力に売電する予定で、年間約550万円の収益を見込む。本年度中に着工し、2015年度の稼働を目指す。

http://www.sannichi.co.jp/local/news/2013/09/30/5.html

2013/10/01

プールで小水力発電 ろ過装置に水車【中日新聞:2013/09/30】

ろ過装置に組み入れた発電システムについて説明する「ショウエイ」の山岸祐太さん=川崎市で 小さな河川や農業用水路で導入が広がる「小水力発電」が、都市部のスポーツクラブでも始まっている。プールとろ過装置を循環する水の流れに着目した珍しい取り組みを取材した。
川崎市のJR新川崎駅近くの商業ビル四、五階にあるスポーツクラブ「NAS新川崎」。一日平均千五百人がジムやプールを利用する。
昨年、五階にある二十五メートルプールと、三階のろ過装置との間を循環する水の流れを活用した小水力発電が始まった。発電システムを開発した同市のろ過装置メーカー「ショウエイ」開発部の山岸祐太さんに、システムを案内してもらった。
クリニックなどが並ぶ三階の、一般客が立ち入らない機械室へ。奥に高さ二メートルほどのろ過装置があり、そこから樹脂製の配管が伸びている。
「この中に小さな水車が三つ入っています」と山岸さんが指さした先には、丸形の機械が三つ並んでいた。発電装置の駆動部だ。プールから送られてき た水の勢いで水車が回り、水車と連結したモーターも回って電力が作られる。出力は約四百五十ワット。水を循環させるポンプを動かす電力の一部を賄ってい る。
ショウエイが発電システムの開発に着手したのは二年半前。「ろ過装置メーカーとして、水流のエネルギーを有効活用できないか、との思いがあった」と山岸さん。発電装置の本体価格は約三百万円。既存のろ過装置に組み込むので、省スペースでの発電が可能だ。

地元川崎市が二〇一一年度から、省エネや創エネの新技術に助成する事業「かわさき環境ショーウィンドウ」を始めたことも開発を後押し。ろ過装置を納入していたNAS新川崎と共同でアイデアを応募し、一二年度のモデル事業に選ばれた。

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 NAS新川崎の受付のテレビ画面には、その時々の発電量が表示され、創エネの「見える化」にも工夫している。(現在はモニター点検中。十月から通 常画面になる)。田口雄一支配人は「プールは国の水質基準を満たすため、必ずろ過が要る。自家発電で創エネできれば、環境に配慮しながらコストダウンも見 込める」と話す。
現在は横浜や長崎などのNAS三店舗でも同様のシステムを採用。発電量は施設によってばらつきがあるが、おおむねポンプが消費する電力の一割を見込んでいる。
モデル事業に選定した川崎市の担当者は「プールのろ過施設に発電装置を組み込んだアイデアは独創的。広く普及してほしい」と期待する。
全国小水力利用推進協議会理事の小林久・茨城大教授(地域資源計画学)も「高層ビル内の循環水を利用した発電は国内でも例があるが、プールでの発電は珍しい。無駄に捨てられていたエネルギーを回収しており、省エネ、創エネの観点から意義深い」と評価する。
(宮本直子)

【補足】
元水力発電メーカー勤務の機械屋さんが、補足情報を公開してくれていましたので、転載いたします。
「ショウエイさんに直接お電話して、発電システムの詳細をお伺いしました。ろ過装置はオーバーフロータンクに落としている系統と、密閉された系統が別々にあり、オーバーフロータンクに落としている系統はプールからの自由落下で発電しているそうです。密閉している方は、従来は適正流量にするためにバルブで絞って損失していたものを、発電機をバルブ(抵抗)の代わりにしてエネルギーを取り出すのと、インバーターでポンプを減速した際に正圧になってしまうので、そのエネルギーを取り出しているそうです」(10/3 16時補足 転載元:http://togetter.com/li/570809

http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2013093002000005.html

2013/10/01

マイクロ水力発電:水都大阪、電気で元気に 「考える会」結成【毎日新聞:2013/09/29】

 小川や用水路の水流で水車を回し、発電するマイクロ水力発電の活用方法を探ろうと、大阪府内の中小企業など10社・団体が「なにわのマイクロ水力発電を考える会」を結成した。わずかな発電量だが、「水の都」大阪に合った発電方式や電力の用途を来年春にまとめる予定だ。

マイクロ水力発電は一般的に出力が100キロワット以下と定義され、環境省の試算で、全国で計30万キロワットを発電できる可能性があるとされる。大阪は水が豊富だが、平野が多く、流れが緩やか。「発電量が小さく採算が合わない」などと、ビジネス化をためらう中小企業が少なくなかった。

元企業経営者やメーカーOBでつくる同府八尾市のNPO「中小企業サポート隊」が今年1月、府内の川や用水路で、水車を使ってマイクロ水力発電の実験を実施。街路灯などに利用可能な10〜21ワットの電力が発電できることを確認した。問い合わせが相次ぎ、サポート隊の浜田典弥(のりひろ)理事長が「技術や経験を持ち寄り、『水の都』にふさわしい発電を考えよう」と呼びかけた。

先月29日に大阪市内で初会合を開き、機械加工会社や環境団体などが参加。互いの実験施設を訪問し合うことなどが決まった。

同会メンバーで携帯型マイクロ水力発電機を研究する青木豊明・関西外国語大教授(環境科学)は「発電量が小さくても、携帯電話の充電や、防犯灯などの用途が考えられる」と期待する。問い合わせはサポート隊(072・991・6811)。【吉田卓矢】

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