2013/10/15
東京都は、水を送る圧力を利用した小型の水力発電の設備を新たに江戸川区に整備し、発電した電力を事業者に販売する取り組みを始めました。
小型の発電設備が完成したのは、東京・江戸川区にある葛西給水所です。
給水所は、水道水を各家庭に送る前に一時的にためている施設で、浄水場から圧力をかけて水道水が届けられています。
今回完成した発電設備は、この水圧を利用して水車を回して発電します。
発電できる電力量は、420世帯が1年間に使うおよそ140万キロワットで、新たに電力事業に参入した東京に本社がある事業者に販売を始めました。
東京都は、再生可能エネルギーによって発電した電力を電気事業者が買い取る制度を使って、年間4600万円の売り上げを見込んでいて、都は整備にかかった費用を6年間で回収したいとしています。
東京都の施設で発電した電力をすべて販売するのは今回が初めてです。
東京都水道局は「今後も電力の販売を拡大して、社会全体の電力供給に貢献していきたい」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131014/k10015255261000.html
2013/10/15
駒ケ根工業高校(駒ケ根市)は10日、創立50周年記念事業の一環として、同校生徒と同窓会、信州大学が連携した小水力発電プロジェクトの水車と発電機の組み立て作業を市内の企業で行った。発電システムは校内を流れる農業用水に設置し、11月28日午後1時から通電式典を開く。
プロジェクトは、3年生の課題研究授業として取り組み、信大工学部環境機能工学科の飯尾昭一郎准教授の指導を受けた同大学院1年の木本海花さん(23)が設計。水車は宮脇製作所、発電機はウィンベル、水路工事は富貴屋建設と、いずれも同窓生がいる市内の企業が協力した。技術的に難しい部分を除き、機械科と電気科の3年生10人が製作に当たった。
発電システムは、同校電気科棟横を流れる中田切川からの用水を利用。用水路にステンレス製の流路を設け、落差1.5メートルの水を利用して、水車を回すことにより最大2.3キロワット(出力300ワット)を発電する。電力は授業で活用し、売電はしない。費用は記念事業費で賄い、総額約320万円。
機械科3年の政岡アキラ君(18)は「水車のブレードの角度と溶接が難しかった。ここまで形になって達成感でいっぱい」と満足げ。水車の技術指導をした宮脇眞さん(65)は「生徒は一生懸命作業に取り組んだ」と褒め、設計者の木本さんも「自分の設計が実物になってうれしい」と喜んだ。
発電機は水路に装着する前に第23回全国産業教育フェア愛知大会(11月9、10日、名古屋市)に出品。「100%長野県内の技術で完成させた発電機」として紹介する。同校の青柳徹校長は「同窓会と信大の皆さんの協力で実現した」と感謝し、「目を輝かせて製作に取り組む生徒の姿が印象的だった」と述べた。
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=29650
2013/10/11
九州の自治体が自ら運営するダムの放流水などを使った小水力発電を相次ぎ始める。福岡県糸島市や佐賀県が県営ダムを活用して乗り出す。福岡市も水処理施設に発電機器を設置する。再生可能エネルギーの利用を促進する狙いがあるほか、電気料金引き上げなどで施設の運営費用がかさんでいるため、コスト抑制の一助にする。
糸島市は県営の瑞梅寺ダム(同市)の放流水を使う水力発電を2014年度末にも始める。同市は約2億1千万…
2013/10/08
福知山市の再生可能エネルギー活用調査に協力する石原の府立工業高校(田中邦明校長)が、大江町仏性寺にある農業用水路を利用した小水力発電の実証実験の準備を進めている。4、5両日には、生徒らが現場で力を合わせて水車を設置した。
市は1月に市再生可能エネルギー活用調査会(白石克孝会長・龍谷大学政策学部長)を立ち上げ、来年2月の活用プラン策定を目指して、専門的な研究を行っている。
その一つに小水力発電の研究があり、発電機器のノウハウを持っている府立工に、水車と発電機の製作を依頼。「地域貢献になるのなら」と学校側も快く引き受け、志願した機械プランニング科の3年生6人が取り組むことになった。
設置場所は、仏性寺にある古い水車小屋に決まったが、老朽化が進んでいたため、地域の人らと協力して小屋の修繕から開始。これと同時に、水車の設計にも取り掛かった。
設計図が完成したあとは、課題研究の時間に水車と発電機を製作。先に水車が完成したため、現場で設置作業を行うことにした。
■目標は出力500ワット 実用化も■
4日は、中心軸を置いて本体となる水車の組み立てをし、5日に部品のすき間をシリコンで埋めるコーキング作業などを実施。このあと水車に羽根を取り付けていった。
生徒たちは、雨に打たれながらも集中して作業を行い、丸2日がかりで直径約2メートル、重さ約170キロのステンレス製水車の設置を完了させた。
機械プランニング科の3年担任、中野保明教諭(30)は「高校生のレベルをはるかに超える取り組みにも関わらず、みんな前向き。自分で考えて動く力がついてきており、生徒たちの成長を感じています」と喜んでいた。
今後は、エネルギー効率を高めるための作業や発電機の設置を行い、完成後に数カ月のデータを記録。目標とする発電出力500ワットが達成できれば、実用化に向けて検討していくことにしている。
メンバーの大槻憲二君は「部品のサイズが一つでも狂えばバランスが崩れるので、レーザー加工などでの調整が大変でした。目標を達成するため、これからも頑張っていきたい」と話していた。
写真=雨のなか協力して水車を設置した
2013/10/08
■再生可能エネひとそろい
東伊豆町は本年度、同町奈良本の濁川に小水力発電施設を整備する。熱川温泉で温泉熱発電施設も計画している同町では、稼働済みの風力と太陽光と合わせて、主要な再生可能エネルギーの発電所がひとそろいすることになる。
整備箇所は奈良本けやき公園の横を流れる上流部。計画によると、公園上流から川の水を一部取り込み、落 差のある総延長約350メートルの配管を下って勢いをつけた水で羽根を回して発電する。発電能力は500ワット。電気は公園内の街灯などへの活用を検討し ている。総事業費は約530万円で、県から2分の1の補助を受ける。完成は年内を予定しており、教育や誘客にも活用していく。
同町は2003年度に県内自治体に先駆けて風力発電事業を始めたほか、公共施設への太陽光発電導入を積 極展開。本年度は小水力発電に加えて、全国の自治体で初となる温泉熱発電施設を伊豆熱川駅前足湯公園「熱川湯の華ぱぁーく」の源泉に整備する計画を進めて いる。2施設が稼働すれば、主要な再生可能エネルギーの発電所がそろい、県と共同で進めるまちづくり計画「エコリゾートタウン東伊豆」の前進につながると 期待している。
同町は「今後も新たな再生可能エネルギーが実用段階になれば、導入を検討したい」という。
水力発電は伝統的発電方式で、伊豆地区の天城山系にも過去に複数の発電所があった。同町では現在、東京電力子会社の東京発電が白田川で「白田川発電所」(1927年運転開始)を稼働している。
【写説】東伊豆町が水力発電施設を整備する奈良本けやき公園横を流れる濁川
http://izu-np.co.jp/shimoda/news/20131005iz1000000111000c.html