過去に投稿された記事の一覧です。

2014/05/07

中部電力が阿多岐水力の新設工事に着工 15年6月の運開目指す 【電気新聞】

中部電力は1日、阿多岐水力発電所(岐阜県郡上市白鳥町)の新設工事に着手したと発表した。最大出力は190キロワットで、年間発電量は、一般家庭約360世帯分に相当する約130万キロワット時を見込む。二酸化炭素(CO2)削減量は年間700トン程度になるという。営業運転開始は15年6月の予定。
阿多岐水力は、岐阜県が所有する阿多岐ダムの直下に建設される。ダムの落差と河川環境を維持するための放流水を有効利用した維持流量発電所だ。
中部電力は、電源の多様化や地球温暖化といった諸課題への対応の一環として、再生可能エネルギーの開発をグループ一体で推進している。水力では、岐阜県で徳山水力発電所(15万3400キロワット)や丹生川水力発電所(350キロワット)などの新設計画が進んでいる。同県ではグループ会社のシーテックが秋神水力発電所(290キロワット)を新設し、水力発電事業に参入する。

紙面より転載

2014/05/02

東京発電、さいたま市に小水力発電所 新たに3、4カ所目【環境ビジネス】

さいたま市水道局と東京発電は、上水道における未利用クリーンエネルギーを利用した共同事業方式のマイクロ水力発電所「尾間木発電所」と「深作発電所」を完成させた。

尾間木配水場に建設された「尾間木発電所」の最大出力は64kW、発電電力量は年間約47万kWhで、今年2月末より運転を開始。深作配水場に建設された「深作発電所」の最大出力は63kW、発電電力量は年間約43万kWhで、今年4月より運転を開始した。2発電所の年間二酸化炭素排出抑制効果は約417t。水車は横軸円筒型フランシス水車を使用。いずれも配水池に流入する前の流量計室に水車発電機が設置されている。

http://www.kankyo-business.jp/news/007632.php

2014/05/02

大都市の水道を利用した小水力発電、さいたま市が5カ所で導入【スマートジャパン】

120万人の人口を抱えるさいたま市の水道局が小水力発電に積極的に取り組んでいる。浄水場から送られてくる水を分配するための配水場の中に水車を設置して、100kW以下の発電設備を市内の各地域に展開中だ。すでに稼働している5カ所を合わせると700世帯分の電力を供給する能力がある。
[石田雅也,スマートジャパン]

さいたま市には水道設備として浄水場と配水場が20カ所にある。浄水場から配水場へ送られる水は、いったん配水池に貯めてからポンプで送り出す仕組みになっている。この間の水の流れを利用して発電することができる。さいたま市の水道局は2014年3月と4月に連続して2カ所の配水場で小水力発電を開始した。

 1カ所目は市内南部の「尾間木(おまぎ)配水場」で稼働した「尾間木発電所」である。水力発電では最もポピュラーな横軸フランシス水車を使った発電設備だ(図1)。発電能力は64kWで、年間の発電量は47万kWhを見込んでいる。

図1 「尾間木発電所」(左)と「深作発電所」(右)に設置した水車発電機。出典:さいたま市水道局

 2カ所目は北部にある「深作(ふかさく)配水場」に設置した「深作発電所」で、同様に横軸フランシス水車を使って63kWの電力を供給することができる。年間の発電量は43kWhを想定している。尾間木発電所と合わせて一般家庭で260世帯分の電力に相当する。

 発電した電力は固定価格買取制度を通じて全量を電力会社に売電している。発電能力が200kW未満の小水力発電の買取価格は1kWhあたり34円(税抜き)に設定されているため、年間の売電収入は約3000万円になる。さいたま市は発電事業者の東京発電と共同事業で運営している。東京発電が設備の建設・運転・保守を担当して、さいたま市は水力エネルギーを提供する。

 さいたま市の水道局は固定価格買取制度が始まる以前にも、3カ所の配水場に小水力発電設備を導入済みだ。いずれも配水場の施設内で電力を消費している。3カ所を合計すると年間の発電量は157万kWhになり、440世帯分の電力使用量に相当する。新たに発電を開始した2カ所を加えれば700世帯分になる。

 さいたま市は2020年度に向けた「水道事業長期構想」の中で、配水場の水圧を利用した小水力発電を施策の1つに掲げている。まだ小水力発電を実施していない配水場が4カ所あり、今後も導入計画を推進して発電量を増やしていく。

図2 さいたま市の水道施設。出典:さいたま市水道局

2014/05/02

宇奈月谷小水力発電所が完成【KNB NEWS】

 黒部市の宇奈月温泉で開発が進められてきた宇奈月谷小水力発電所が完成し、2日起動式が行われました。
 電源開発の街、宇奈月温泉が進める環境にやさしい観光地の姿とは?
 お伝えします。
 「ここが今日から動き出した宇奈月谷小水力発電所です。この坂を流れ落ちる水がこちらの装置に流れ込み、水車を回して発電します」
 宇奈月谷小水力発電所は、宇奈月谷用水を水源に、高低差およそ10メートルの坂を流れ落ちる水流で発電します。
 総工費およそ800万円、流れ込む水は1秒間におよそ40リットルで、年間およそ1万5千キロワットの発電が可能です。
 これは一般家庭およそ4軒分の1年間の電力に相当します。
 発電した電力は、宇奈月の街中を周遊する電気バス「エミュー」の動力などに使います。
 愛称は「でんきウォー太郎1号」ゆるキャラフェス黒部のご当地キャラクター・ウォー太郎から命名しました。
 宇奈月温泉が電気で町おこしを始めておよそ5年。
 小水力発電などに取り組む一方で、街中に電動バスを周遊させ、電気自動車や電動自転車のレンタルも始めています。
 町の電力は町でまかなう、いわば電力の地産地消に取り組もうとしています。
 でんき宇奈月プロジェクト、大橋聡司代表理事「宇奈月温泉は電源開発で発展してきた歴史を持った電気の町、また大自然の恵み、小水力で得られた電気で電気自動車バスが宇奈月の町を走ることは、宇奈月温泉のエコ・温泉リゾートとして魅力を高めると期待している」
 平成24年の宇奈月への入り込み客はおよそ32万人。
 宇奈月温泉では新幹線開業の来年までに年間35万人の集客を目指しています。
 この取り組みを始めてから、年間300人から400人が宇奈月を視察に訪れていると大橋代表はいいます。
 でんき宇奈月プロジェクト大橋聡司代表理事「成果として誰の目から見てもわかる、地域の人がこの取り組みで豊かになることは、これから歩みを進めて行く部分」「可能性は充分ある、手ごたえを感じている」
 電力の地産地消を売りに、変わろうとする町。
 プロジェクトでは、でんきウォー太郎2号、3号と小水力発電の設置を進めたい考えです。

http://www2.knb.ne.jp/news/20140502_40338.htm

2014/05/01

土湯温泉に水力発電所が起工【朝日新聞】

●自然エネ事業、地熱は8月着工

 福島市の土湯温泉で、原発事故後の苦境を乗り越えようと計画した二つの自然エネルギー事業のうち、小型水力発電所の起工式が30日にあった。源泉の熱を利用する地熱発電も8月に着工するという。温泉の特徴を生かした新事業には、客足回復への起爆剤としての期待もかかる。

 「全国に先駆けた温泉ならではの取り組み。他の温泉も勇気づけられるのでは」。土湯温泉の復興を目指して2012年に設立された「元気アップつちゆ」の加藤勝一社長(65)は、根本匠復興相も出席した起工式の後、そう語った。東日本大震災後の11年10月から知恵を練ってきた自然エネルギーによる発電計画が、実現に大きく近付いた実感が言葉ににじむ。

 ●客足回復の起爆剤に

 土湯温泉では大震災と原発事故の影響で、16軒のうち4軒の旅館が廃業。10年度は約25万人が訪れた客数は11年度に約6万人まで減り、3年経った今も震災前の半数ほどに留まっている。

 温泉ならではの資源を活用し、新たな観光資源を作れないか。そんな発想で、設置を目指してきたのが二つの発電所。今回着工される「東鴉川(ひがしからすがわ)小水力発電所」は、土湯温泉を流れる源泉の約45メートルの落差を利用し、毎秒0.45トンの水で水車を回す仕組み。一般家庭約100世帯分の電力をまかなえる。発電した電気は当面は全て売却するが、将来的には地熱発電とともに、温泉街内での電力の自給自足にあてることも視野に入れている。

 12年に事業計画が知られるようになってから、再生可能エネルギーに取り組む多くの企業やNPOの関係者が、視察も兼ねて温泉を訪れるようになったという。加藤社長は「景観と伝統がそろった温泉街に、新たな観光資源ができる。全国のお客さんにぜひ来て欲しい」と話した。(佐藤啓介)

http://www.asahi.com/articles/CMTW1404300700004.html

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