2015/10/03
岡谷市は市内3カ所の農業用水路で小水力発電導入の可能性を調査する。同市間下、長地出早(半ノ木)、湊(栃久保)を候補地とし、国の補助金を活用して費用対効果などを調べ、導入の判断材料にする。調査は外部に委託し、結果を公表して農業関係者らの経営改善などに役立ててもらう。
農村や漁村の未利用資源を活用した再生可能エネルギーの導入を促す国の小水力等農村地域資源利活用促進事業を活用した。事業費は210万円でこのうち200万円が補助金。8日に開会する市議会定例会に関連議案を提出する。
候補地のうち、間下では長野道のトンネル掘削工事に伴い、水路の水が枯渇したため現在は地下約80メートルから地下水を電気ポンプでくみ上げて供給しており、電気代は市が負担している。半ノ木と栃久保は表流水だが、周辺に電力を利用するハウス栽培施設がある。
市農林水産課は「どの程度の効果があるのか見極めた上で間下は、ポンプの電力削減の可能性を検証したい。半ノ木や栃久保では農業者らに情報発信していきたい」と話している。
同市では農業用水路を活用した小水力発電事業は行われていない。
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=35293
2015/09/25
2015年9月25日掲載
新エネルギー導入促進協議会(NEPC)は、小水力発電の事業化に向けた事前調査を支援する、平成27年度「小水力発電事業性評価調査」の公募を行い、2事業への補助を決定した。
今回採択されたのは、九州発電による「岸良水力発電所事業性評価調査」(設置場所:鹿児島県)および丸紅子会社の三峰川電力(東京都千代田区)によ る「万仁田沢発電所事業性評価調査」(設置場所:長野県)。三峰川電力の事業では、流量調査・地形調査及び地質調査を行い、この調査結果を踏まえた基本設 計を実施し事業性評価を行う。本年度中に事業を完了する。
今回は公募期間中に4件(提出後の取り下げ含む)の申請があり、外部有識者からなる採択審査委員会による厳正な評価・審査を実施し、2事業への補助金交付を決定した。
小水力発電事業は事前調査に長期間を要するなど事業性評価にかかる費用が事業規模と比べて多額となる傾向があり、事業化が進展していない状況が散見 される。このため、本事業では小水力発電の事業化に向けた事業性評価を実施するために必要不可欠な諸調査、設計および調査結果を基に事業性の評価までを実 施する事業者に対して、補助金を交付する。
水力発電設備を運営する発電事業者、または小水力発電事業への参入を計画している発電事業者(民間事業者など、非営利民間団体および地方公共団体など)
補助対象経費の1/2以内。1件あたりの補助金の上限額は500万円。
【参考】
NEPC – 平成27年度小水力発電事業性評価調査の交付決定について
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2015/09/25
秋田県信用組合(秋田市)、いわき信用組合(福島県いわき市)が、それぞれ地域経済活性化に向けたファンドの創設を検討していることが24日、分かった。信組が同様のファンドを設立するのは東北では初めて。
関係者によると、各信組は全国信用協同組合連合会(全信組連)との共同出資で、それぞれにファンドを設立する見通し。官民共同でつくった地域経済活性化支援機構(東京)も人材を両ファンドに派遣し、投資対象案件の収益性の査定などに協力する方向だ。
秋田県信組は近年、ドジョウ養殖や黒ニンニクの生産、小水力発電など新ビジネスへの支援を強めている。いわき信組も木材加工関連で事業育成支援を検討しているという。
両信組はこうした分野でリスクマネーを供給する余地があるか精査しているとみられる。ファンドの資金規模は投資先数や資金ニーズを把握しながら決める予定だ。
信組による地域経済活性化に向けたファンドは、飛騨信組(岐阜県高山市)が2月、全信組連と地域経済活性化支援機構が全額出資するベンチャーキャピタルな どと「飛騨・高山さるぼぼ結ファンド」(資金額5億円)を設立。5月に高山市に建設される屋台村の運営会社に4600万円を投資している。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201509/20150925_72004.html
2015/09/25
ダイキン工業は7月30日、福島県相馬市の大野台浄水場でマイクロ水力発電所の実証運転を始めた。出力22キロワットの発電機2基と出 力75キロ ワット1基を上水道が通る配管の途中に設置している。天候に左右される太陽光発電や風力発電と違い、ダムからの送水で常に水車が回転するため、出力が変動 せず、使い勝手が良い。単純な出力比較だと太陽光発電の6分の1で同等の効果が期待できるという。
ダイキンはエアコンに使う強力なネオジム磁石を発電機に使い、インバーター制御のノウハウを発電機のコントロールに応用して効率を高めた。水車の 形状はエアコンの室外機のファン設計用の流体解析技術で最適化した。市販されている汎用ポンプ向けの鋳物ケースを流用して水車を収納し、コストを削減し た。水密構造には油圧機器の組み立て工程の技術を盛り込んだ。
水を一部分岐して細いパイプに通し、発電機を冷やす。発熱で発電効率が下が るのを防いだ。水車の上に発電機とコントローラーを配置し、縦型の一体 形状にまとめて設置面積を小さくした。従来のマイクロ水力発電機が水車と発電機を横につなげていたのに比べ、設置面積が半分になった。

ダイキン工業が開発したマイクロ水力発電機。手前が出力75キロワット、奥2基が出力22キロワット(7月、福島県相馬市)
ダムと浄水場の高低差は45メートルあり、未利用の位置エネルギーを発電に回した。ただ、ダムは浄水場と12キロメートル離れており、途中でロス が生じて、実際には高低差30メートル相当の位置エネルギーしか利用できなかった。計算上は110キロワットの出力を持つが、実際の出力は71キロワット 強にとどまる。年間では61万9000キロワット時の電気を起こす。2014年の一般世帯の年間消費電力量は5138キロワット時(総務省統計局家計調 査)だから約120軒分に相当する。浄水場が自家消費する電気は起こした分の約半分。実証試験施設で売電はできないため、余った分は東北電力が無償で引き 取っている。

小水力発電所の開所式にのぞむ福山守環境政務官(右から3人目)と立谷秀清相馬市長(右から4人目)ら=7月、福島県相馬市
実証試験は今年12月で終了する。相馬地方広域水道企業団の企業長を兼ねる立谷秀清・相馬市長は「試験終了後の機器を使って売電し、その収益で水 道料を引き下げたい」と語る。タイミングは消費税が10%に上がった時で、「水道代を3%引き下げる」と言う。設備は実証試験の期間が終われば撤去するの が決まりだが、水力発電所の完成式典に出席した福山守・環境政務官は「せっかくの設備なので引き続き利用できるような方策を考えたい」と述べた。これに対 し、立谷市長は「無償譲渡をお願いするつもりはなく、予算措置を講じる。形の上では中古なのでできるだけ安くなることを期待している」と語った。
ダイキンの林由紀夫専務執行役員は「将来、マイクロ水力発電機の外販を計画している」と話す。縦型にまとめて設置面積を減らしたのは既設浄水場に後付けする作業を容易にして、普及を促す狙いがある。どの事業部門で扱うかは未定だが、新規事業として育ててゆく考えだ。

空調機のファン設計技術を応用し、最適化した発電用水車(7月、福島県相馬市)
「小水力発電で最もやっかいなのは落ち葉による目詰まりだ」と小水力発電システムを販売する日本小水力発電(山梨県北杜市)の永田恭文取締役は話 す。落ち葉をいったん回収してしまうと廃棄物として処理費用がかさむ。浄水場の配管内を通る水なら落ち葉に悩まされる心配は無い。
一般に 小水力発電は出力1万キロワット以下で、なかでも1000キロワット以下をミニ水力、100キロワット以下をマイクロ水力と呼ぶ。未開発の 小水力発電はたくさん残っている。農業用水の総延長だけでも約40万キロメートルあり、小水力発電に使えるだけの落差を有する地点が多数存在する。全国小 水力利用推進協議会は出力1000キロワット未満のものだけで300万キロワット分はあると概算している。平均的な原子力発電所1基が出力100万キロワットと考えれば、小水力は原発3基分のポテンシャルを備えていることになる。
(編集委員 竹田忍)[日経電子版2015年8月18日付]
2015/09/20
2015年09月16日 地方版

官民共同事業で稼働した大多喜町の「面白峡発電所」。急な斜面に、古い導水管(右)と並行して新しい導水管が設置された
大多喜町面白地区に養老渓谷の地形を利用した小水力発電施設「面白峡(おもじろきょう)発電所」が完成し、発電を始めた。町と総合設備会社の関電 工(本社・東京都港区)の共同事業で、自治体による小水力発電は県内で初めて。東京電力福島第1原発事故後、再生可能エネルギーの利用に関心が高まってお り、町は地球温暖化対策などの環境学習や観光資源としても活用したい考えだ。
1960年に撤退した東電の旧老川発電所の跡地を活用した。町が現在所有している土地を提供し、関電工が3年前から発電所小屋や導水管などを建設した。総工費は1億6400万円。1年かけて試運転や調整を続け、今年8月に正式稼働にこぎ着けた。
発電方法は「水路式流込方式」。同町粟又で養老川から取った水を約2キロ下流の面白の貯水槽にため、そこから約97メートルの導水管で43・5 メートル下の施設に水を落とし、発電水車を回して発電する。使われた水は養老川に戻す。最大出力は130キロワットで、一般家庭約130世帯分の発電を目 標にしている。電気は関電工が東電に売り、町は関電工から発電所にかかる経費を受け取る。
当初は、昨年度中に稼働する計画だった。町環境水道課は「養老川の水量が年間通して一定ではないため安定した発電能力の調整に時間がかかり稼働が遅れた」と話している。
小水力発電所は河川や農業用水などの水を利用して発電する仕組みで、最大出力は1000キロワット未満のもの。環境負荷が少ない上、太陽光や風力に比べて天候の影響が少なく、安定的に電力供給できるのが特徴で、全国で広がっている。【吉村建二】
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20150916ddlk12020352000c.html