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2015/12/15

CO2フリーの水素を動物園や市場へ、農山村に小水力発電と竹バイオマス【スマートジャパン】

2015年12月15日 9時00分更新
未来のエネルギーとして期待が大きい水素の導入プロジェクトが山口県で動き出した。瀬戸内海に面した周南市では動物園や卸売市場に燃料電池を導入して、電力と温水の供給を開始した。農山村地域には小水力発電が広がり、大量に繁る竹を燃料に利用できるバイオマス発電所の建設も進む。 [石田雅也,スマートジャパン]

周南市の沿岸地帯には石炭や石油の燃料基地として発展した「周南コンビナート」がある。化石燃料の精製に伴って大量の水素が発生することから、2015年4月に「周南市水素利活用計画」を策定して水素の地産地消に乗り出した。市内の3つの地域を対象エリアに選んで、水素エネルギーの実証プロジェクトを推進中だ(図1)。

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図1 「周南市水素利活用計画」の実施対象エリア(画像をクリックすると拡大)。
出典:周南市経済産業部

周南コンビナートにある液化水素の製造プラントを拠点に、タンクローリーなどを使って3つのエリアに水素を供給する。最初に水素エネルギーの利用を開始した場所は、周南市が運営する「徳山動物園」である。
動物園の人気者であるゾウの獣舎に、水素で発電できる燃料電池システムを3月下旬に設置した(図2)。発電能力は0.7kW(キロワット)で、電力は獣舎内で消費する。燃料電池は電力と同時に温水を供給できるため、ゾウのシャワーにも水素エネルギーを活用することができる。

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図2 「徳山動物園」に設置した燃料電池システム(左)とゾウの温水シャワー(右)。
画像をクリックすると拡大。出典:周南市経済産業部

 導入した燃料電池の仕組みは家庭用のエネファームと同様だが、エネファームは都市ガスを改質して水素を作る方式でCO2(二酸化炭素)を排出する。徳山動物園の燃料電池ではコンビナートで発生する副産物の水素を使うため、CO2を排出しないで電力と温水を供給することが可能だ。
動物園と同時期に、「周南市地方卸売市場」でも燃料電池の利用を開始した(図3)。燃料電池システムの仕様は動物園と同じで、市場の施設内で使う照明や空調に電力を供給している。この卸売市場は野菜や果物を中心に扱っていて、温水は市場の関係者が野菜の洗浄用シャワーなどに共用できるようにした。
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図3 「周南市地方卸売市場」に設置した燃料電池システム(上)、燃料電池(FC)車両の実証計画(下)。
いずれも画像をクリックすると拡大。出典:周南市経済産業部、山口県商工労働部

 水素エネルギーの活用範囲は車両にも拡大していく。8月には中国地方で初めての商用水素ステーションが市場の敷地内に完成した。一般の燃料電池自動車や燃料電池バスに水素を供給するほかに、市場内で荷物の運搬に利用するフォークリフトも燃料電池タイプに切り替える。
最初に1台の燃料電池フォークリフトを導入して、9月から夜間の利用を開始した。従来の電動フォークリフトと比べた作業効率やCO2削減効果を検証したうえで、導入台数を増やしていく予定だ。
ユニークな小水力発電が広がる全国に先がけて水素エネルギーの地産地消を推進するのと合わせて、再生可能エネルギーの導入プロジェクトも着々と広がっている。山口県では小水力発電の取り組みが進んでいて、農山村を中心にユニークな活用法を見ることができる。
県の企業局が宇部市の山間部にある「宇部丸山ダム」に小水力発電所を建設中だ。このダムは上流からの水を貯めて、周辺地域に工業用水や水道用水を供給する役割を担っている。ダムの水面から取水塔が突き出ていて、その内部に水車発電機を設置する(図4)。

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図4 「宇部丸山ダム」の取水塔の外観(左上)と内部構造。
出典:山口県企業局

 取水塔の内部には、水量を調整するためのバルブが予備用を含めて2台ある。このうち1台を水車発電機に置き換えて、取水しながら発電する仕組みだ(図5)。もし水車発電機が故障して運転を停止した場合でも、従来からある予備用の取水バルブに切り替えて、用水の供給を続けることができる。
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図5 既設の取水バルブ(左)と置き換える水車発電機(右)。
出典:山口県企業局

 取水口から発電機までの水流の落差は19メートルある。最大で毎秒0.9立方メートルの水を取り込むことができて、発電能力は130kWになる。年間に60万kWh(キロワット時)の電力を供給できる見込みだ。一般家庭の使用量(年間3600kWh)に換算して170世帯分に相当する。運転開始は2015年度内を予定している。
もう1つのユニークな小水力発電プロジェクトは、山口県内に数多くある棚田に展開している。県の農林水産部が農村の活性化を目指して推進中だ。出力が4.8kWの簡易型の小水力発電機を使って、棚田の横を流れる狭い農業用水路にも設置することができる。
これまでに県内6カ所に導入を完了した。その中では宇部市で2015年8月に運転を開始した事例が最も新しい。棚田の横を流れる用水路の水をパイプで取り込んで、上掛け式の水車を回して発電する方式だ(図6)。

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図6 宇部市の農業用水路に設置した簡易型小水力発電機(上)と電気柵(下)。
出典:山口県農林水産部

 水量は毎秒5リットルで、落差は0.8メートルである。発電した電力はイノシシの被害から農作物を守るための電気柵(総延長800メートル)に供給する。発電設備の導入コストは配管や工事費を含めて30万円で済んだ。
簡易型の小水力発電機を使えば、電力の供給が難しい農地でも電気機器を設置することが可能になる。すでに導入した6カ所の多くは電気柵の電源に利用しているが、一部の地域では山道に電灯を設置して夜間の安全対策にも生かしている。
世界初の竹専焼バイオマス発電所山口県の再生可能エネルギーは太陽光・中小水力・バイオマスの3種類が拡大してきた(図7)。発電能力では太陽光が多いが、安定した電力の供給源として水力とバイオマスが重要な役割を担う。
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図7 固定価格買取制度の認定設備(2014年12月末時点)

 地域に豊富にある森林資源を生かした木質バイオマスの導入も始まっている。木質バイオマスの中でも世界で初めて竹だけを燃料に使う商用の発電所を建設するプロジェクトがある。山陽小野田市の企業団地で2017年1月の運転開始を目指している(図8)。

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図8 「山陽小野田バンブーバイオマス発電所」を建設する企業団地(上)、発電所内の設備イメージ(下)。

出典:山陽小野田市企業立地推進室、藤崎電機

 山口県は竹林の面積が全国で4番目に広い。竹が繁茂してスギやヒノキの成長を阻害する問題があり、森林組合が中心になって竹の伐採に取り組んでいる。この伐採した竹をチップにして、バイオマス発電の燃料に利用する。
建設中の竹バイオマス発電所は2MWの電力を供給することができて、年間の発電量は1580万kWhに達する見込みだ。4400世帯分に相当する電力で、山陽小野田市の総世帯数(2万8700世帯)の15%をカバーすることができる。
バイオマスを利用した発電設備は下水処理場にも広がっていく。下関市が運営する4カ所の下水処理場の中で最大の「山陰終末処理場」に、新たにバイオガス発電設備を導入することが決まった(図9)。下水処理の過程で発生する消化ガスを燃料に利用する。
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図9 「下関市山陰終末処理場」に導入するバイオガス発電設備のイメージ。
出典:神鋼環境ソリューション

 1台あたり25kWの発電能力がある小型のガスエンジン発電機13台を設置して、2018年4月に運転を開始する予定だ。年間の発電量は270万kWhを想定していて、750世帯分の電力を供給することができる。地元のガス会社が中心になって発電設備を運営する。
下関市は消化ガスと用地を供給する代わりに、事業者からガスの使用料と土地の賃借料を得ることができる。このところ全国の下水処理場で同様のスキームによるバイオガス発電設備の導入が始まっている。山口県内でも各地域の下水処理場にバイオガス発電が拡大していく見通しだ。

http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1512/15/news001_3.html

2015/12/14

箕輪ダムの小水力発電「慎重かつ積極的に」【伊那谷ねっと】

 2015年12月14日放送
 町議会一般質問で白鳥町長が答弁
 県が今月7日に計画を示した箕輪ダムの小水力発電について、箕輪町の白鳥政徳町長は「町としても慎重かつ積極的に進めていきたい」との考えを14日に示しました。
 県は箕輪ダムで小水力発電を導入する計画を7日に示しました。
 飲料用の水とは別に、ダムから流れる沢川に放流する水を活用して発電するもので、発電後は河川に水を戻すため、水量に影響はないということです。
 沢川の水は、地元の長岡、南小河内、北小河内にある水利組合が農業用水などに活用しています。
 14日に開かれた町議会一般質問で白鳥町長は、「箕輪ダムは町の重要資源。自然エネルギーの活用の他にも地元の水利権者への影響も考えながら、慎重かつ積極的に進めていきたい」と話しました。
 発電事業について町や地元住民を含めた研究会が設置される予定で課題などを整理して検討を進めていくという事です。

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http://inamai.com/www/ictnews/detail.jsp?id=42657

2015/12/08

自転車用ダイナモで小型水力発電 鹿沼自然エネルギー推進会が実証実験【下野新聞】

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2015年12月8日掲載 鹿沼自然エネルギー推進会(鈴木貢(すずきみつぐ)会長)は、直径30センチの水車を水流で回し、自転車用のハブダイナモで発電する仕組みの小型水力発電機を開発した。6日、下沢の農業用水路での発表会を兼ねた実証実験を行い、発光ダイオード(LED)照明の点灯などを披露した。小型化し、持ち運びできることを“売り”としており、キャンプやハイキングにも利用可能としている。
 今回の発電システムは試行錯誤を重ねた「5号機」で、ほぼ完成形。水車の羽は直径30センチでアルミの羽根は8枚、10枚、12枚の3種類。水車には自転車の車軸に取り付けるタイプの発電機、ハブダイナモ(6ボルト)を2個連結し発電。これをバッテリーに蓄電、インバーターに接続して100ボルトでも利用可能となる。
 同推進会は、原発事故などで機運が高まった自然エネルギー発電を市民の手で進めようと2012年に発足。現在、会員は45人。これまで小水力セミナーや実証実験を行ってきた。
 この日は県内から約30人が訪れ、水路への設置方法、発電システムを見学、回転数などを確認した。


http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20151208/2166497

2015/12/08

上下伊那「箕輪」「横川」「片桐」 3ダム小水力発電検討 県企業局【信濃毎日新聞】

2015年12月8日掲載
 県建設部は7日、「洪水調節」などを目的とする同部管理の箕輪(上伊那郡箕輪町)、横川(同郡辰野町)、片桐(下伊那郡松川町)の3ダムについて、県企業局を実施主体とする小水力発電を導入することを検討していると明らかにした。自然エネルギーの普及拡大に、県、県企業局を挙げて取り組む狙いとしている。
 県会建設委員会で説明した。同部が管理する計16ダムのうち、発電に使っていないダムは11ある。小水力発電の可能性を研究した結果、水量や有効落差などから3ダムを有望と判断した。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を活用し、全量売電する構想だ。
 発電主体については当初、民間事業者も視野に入れていたが、「企業倒産や事業放棄などの心配がない」「水力発電の実績が豊富にあり、地域の信頼も厚い」といった理由から、県企業局を実施主体に選んだ。
 今後、地元自治体、利水者や県建設部、県企業局などによる「研究会」を設け、課題などを整理する。2016年以降、県企業局が本格的な調査をする計画。現時点の試算で、3ダムはそれぞれ、少なくとも100キロワット程度の発電出力を確保できる見通しという。

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http://www.shinmai.co.jp/news/20151208/KT151207ATI090003000.php

2015/12/07

小・中学校の4分の1が太陽光設備を導入、再生可能エネルギー導入校は6年で4.6倍に【スマートジャパン】

2015年12月7日公開
 文部科学省の調査で全国の公立小・中学校の約4分の1が太陽光発電設備を設置していることが分かった。再生可能エネルギー関連設備を設置する公立小・中学校は、6年間で約4.6倍以上に増えている。[陰山遼将,スマートジャパン]

 文部科学省は2009年度から2年ごとに、公立学校施設への再生可能ネルギー関連設備の設置状況を調査している。2015年12月3日に公開した2015年度の調査結果では、全国の公立小・中学校のうち、4校に1校が太陽光発電設備を設置していることが分かった(図1)。

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図1 全国の公立学校施設における再生可能エネルギー関連設備の設置推移(クリックで拡大) 出典:文部科学省

 同調査で対象とする公立学校施設は、全国の小・中学校、高等学校、幼稚園、特別支援学校。2015年度の調査結果では、太陽光発電設備を設置している学校が8617校、風力発電設備は711校、太陽熱利用設備は230校、バイオマス熱利用設備は167校、地中熱利用設備は77校、燃料電池は20校、雪氷熱利用設備は10校、小水力発電設備は7校となった(全て2015年4月1日時点)。
 導入している設備では、太陽光が最も多い。中でも学校の設置数に比例し、最も導入数が多いのは小・中学校で、設置率は2013年度の17.8%から、2015年度は全体の約4分の1となる24.6%(7371校)にまで増加した。調査が始まった2009年度に太陽光発電設備を導入していた小・中学校は1202校であり、6年間で6倍以上増えたことになる。
 小・中学校における再生可能エネルギー関連設備の導入推移を見てみると、2009年度にいずれかの設備を設置しているのは全体の5.6%となる1804校。2015年度は全体の27.8%となる8339校まで増えており、再生可能エネルギー関連設備を導入している学校数は、6年間で約4.6倍に増加している(図2)。

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図2 全国の公立小・中学校における再生可能エネルギー関連設備の設置推移(クリックで拡大) 出典:文部科学省

 2015年度の調査では、公立小・中学校に設置されている再生可能エネルギー関連設備のうち、停電時に使用可能な機能を有している設備の数も調査した。結果は2013年度の31.6%から、 2015年度には約半数近い44.5%にまで増加。非常時の電力源として再生可能エネルギーを利用する動きも進んでいる。

http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1512/07/news045.html

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