2013/11/29
駒ケ根工業高校(駒ケ根市)で28日、生徒が創立50周年記念事業として地元企業や信州大と連携して作った小水力発電装置の通電式があった。関係者約40人が出席。知事の認可を受け、同校敷地内の農業用水路に設置した発電装置の稼働を確認した。同校によると、農業用水路への発電装置設置は県内の高校では初めて。
7月から機械、電気両科の3年生10人が授業の一環で製作。市内の金属加工や発電機製造の会社に通い、ステンレス製の水車の溶接や発電機内の導線巻きなどに関わった。
円柱形の水車は直径40センチ、幅45・5センチで、出力は最大300ワット。水路上部に設けたステンレス製流路からの約1・5メートルの落差を利用して発電する。
式典では、発光ダイオード(LED)照明を点灯させて完成を祝った。機械科の伊藤健太郎君(17)は「地元企業の協力のおかげで完成させることができた」。電気科の宮下卓也君(18)は「無事に点灯してうれしい」と話した。
発電装置は自然エネルギーを学ぶ実習などで活用する。駒ケ根工業高に依頼された大学側の要請を受け、水車を設計した信大大学院理工学系研究科1年の木本海花(かいか)さん(23)=環境機能工学専攻=も稼働を見守り、「小水力発電に興味を持つ生徒が増えたらうれしい」と話していた。
http://www.shinmai.co.jp/news/20131129/KT131128SJI090008000.php