2014/07/10
東北経済連合会(会長=高橋宏明・東北電力会長)の東経連ビジネスセンター(東経連BC)はこのほど、新事業開発・アライアンス助成事業の新規対象に、「次世代型小水力発電ユニットの実用化および製品化」など3件を選んだ。同小水力発電ユニットは、回転力の伝達に磁気カップリングを使うことで水車部と発電機部を隔壁で分離。メンテナンスフリーを実現することにより、工場内など多様な水流を用いた電気エネルギー創出につなげる。
地元企業間連携を通じた新産業創出を目指すNPO法人、未来産業創造おおさき(宮城県大崎市、石ケ森信幸理事長)による案件。毎秒20リットルの水を落差10~20メートル、5センチメートル径のパイプで35×35×30センチメートルの水車・発電所ユニットに落として1キロワットの出力を得る。3月に試作に成功したが、水車設計の課題解決に向けて同制度に応募。実用化や流水型開発などにつなげる。
また触感センサーシステム開発を手掛けるHaptech(ハプテック、宮城県塩釜市、土見大介社長)による「ストッキング・タイツなどの着圧計測センサーシステムの開発」も助成対象に選定。適度な締め付けで、美容やスポーツ、医療面の効果が指摘される着圧/弾性ストッキングについて、装着時の圧力を詳細かつ正確に計測するシステムを目指す。
このほか会津技研(福島県西会津町、高橋至社長)による「六価クロムフリー樹脂めっきの開発」を選定した。超臨界二酸化炭素を用いて、低コスト・低環境負荷の樹脂めっき手法を開発。自動車エンブレムなどへの採用が期待できるという。
同助成事業は東北7県の企業が大学など外部機関と取り組むものづくりが対象。4半期ごとに審査し、上限100万円の研究助成を行っている。
紙面より転載