2014/02/06
農業用水路を活用した小水力発電の研究をしてきた研究会は、伊那市の春富土地改良区と長谷の上伊那美和土地改良区の水路で発電を行う事業計画を決めました。
6日は、伊那合同庁舎に、土地改良区の役員や県、市町村の関係者が集まり、これまでのまとめとなる第4回上伊那地域農業生産基盤再生可能エネルギー活用研究会が開かれました。
研究会は、農業用水路を活用した小水力発電の売電収益で、土地改良施設の維持管理を安定的に行っていけるよう検討を進めてきました。
検討を行ったのは、伊那市の春富土地改良区、上伊那美和土地改良区、駒ヶ根市の大田切土地改良区、駒ヶ根土地改良区の4つです。
そのうち、春富は、桜井分水工で発電を行う予定で、8億9千万円をかけ、小水力発電所の建設を含めた水路整備を行う計画です。
来年度工事に着手し、平成33年度に完成を目指します。
最大可能出力は190キロワットで、かんがい期のみの発電予定です。
美和は、9,500万円をかけて、小水力発電施設を建設する予定で、来年度着工、平成28年度の完成を目指します。
最大可能出力は12キロワットで、通年発電を予定しています。
駒ヶ根市の2つの土地改良区は、採算が合わない事から今回は計画を断念しました。
事業費は、国・県・市町村・土地改良区が負担し、発電した電力は、中部電力に売電します。
土地改良区からは、「施設の維持管理が難しくなる中で、安定した売電ができるようお願いしたい」といった声があがっていました。