2013/09/17
上村小水力発電検討協議会(前島忠夫会長)は12日、地区懇談会をスタートした。程野地区を流れる小沢川への設置を視野に入れた検討経過や今後のスケジュールなどを説明。20日まで上村地区内4会場で開き、年度内の合意形成を目指す。
再生可能エネルギー全量固定価格買い取り制度の開始と、小沢川流域の適した地形を踏まえて飯田市と検討協議会が小水力発電の設置を検討している。
初日は、現場となる程野地区を対象に開催。約30人の住民が参加し、協議会や市の説明を受けた。
2011年度の試算では、小沢川に200キロワット未満の発電所を設置した場合、年間に96万5000キロワット時の発電量が想定され、建設費や人件費を差し引いても1年間で約1000万円の純利益が得られるとしている。
協議会と市は「収益を上村の地域振興につなげることができる」として、地域主体で取り組む意義を強調。課題となっている建設費の調達については「専門家チームの助言を得て検討する。市民ファンドや金融機関の融資が有力な手段だ」とした。
市は4月に施行した「再生可能エネルギーの導入による持続可能な地域づくりに関する条例」を説明し、再生エネ資源を市民が優先的に活用できる「地域環境権」の考え方を強調。年度内に地域合意を得て、来年度の事業主体立ち上げ、16年度の運転開始を目指したい考えを伝えた。
先進地のドイツを視察した上町の委員(21)の報告もあり、同委員は「設置により上村になかったものが生まれ、課題解決につながると確信できた」と語った。
前島会長は冒頭あいさつで「これまでの検討で、地域にとってプラスになるものだと確信している。地域で事業主体をしっかり立ち上げなければ」と話していた。
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