2013/09/13
美濃加茂市伊深町に市内初の小水力発電施設が完成し、十日に現地で起電式があった。最大出力は五〇ワット。農業用水路を利用して発電、蓄電し、災害時の非常用電源などを確保する。
装置は三菱電機プラントエンジニアリング社製で、水車の回転をベルトで発電機に伝える仕組み。配電盤には蓄電池とコンセントを備えている。
非常時には二〇ワットの発光ダイオード(LED)照明五台を三十六時間点灯させ、同時に携帯電話五十台を充電できる。普段は夜間、近くのLED防犯灯を点灯する。
式には県や市、地元関係者、近くの伊深小学校の六年生十一人が参加。藤井浩人市長と児童を代表して六年生の久保田ゆうりさんが配電盤のスイッチを入れた。
県可茂農林事務所の石原雅弘所長は「地球温暖化防止や原発事故で再生可能エネルギーが注目される中、身近な電源として農業用水路を活用したい」とあいさつ。藤井市長は「施設整備をきっかけに、今後の市や日本のエネルギー利用の在り方を市民とともに考えていきたい」と述べた。
施設は、市の要望を受けた県が「小水力発電防災機能強化事業」の一環として約五百万円で整備。同事業では県内五カ所目、中濃地域では東白川村に続く二カ所目の設置となる。 (酒井健)
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20130911/CK2013091102000019.html
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