2014/02/05
小水力発電による中山間地などの活性化を目指す県企業局は4日、日之影町分城(わけじょう)に第1号の実証試験用施設を稼働させた。町と協力し、3年間をかけて問題点や運用方法などを検証する。浜砂公一局長は「各市町村が豊かな水資源を活用する手助けをしていきたい」としている。
設置したのは、標高約450メートルの下小原(こばる)地区。11戸が住み、約3キロ離れた五ケ瀬川水系日向(ひなた)川上流から引いた農業用水で稲作などを営んでいる。
下小原発電所はこの農業用水を利用。高低差約30メートル、毎秒約40リットルの水で水車を回し、電気を起こす。最大出力は5キロワット、発電量は年間約2万6千キロワット時で、一般家庭7、8戸分に相当する。電気は固定価格買い取り制度を使い、1キロワット時当たり34円で九州電力に売る。年間最大約90万円の収入を見込む。事業費は1850万円で、県が約1450万円、町が約400万円負担した。