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2015/10/30

現地事務所が開所 東北農政局 豊沢ダム改修、発電所新設【岩手日日新聞】

豊沢ダム改修の事業着手に伴い、現地事務所として構えた豊沢川農業水利事業建設所前で看板を掲げる関係者

関係者ら早期完了祈る

老朽化した豊沢ダムの施設改修と小水力発電所を新設する国営豊沢川農業水利事業の着手に伴い、東北農政局和賀中央農業水利事業所が現地事務所とし て花巻市下北万丁目地内に構えた「豊沢川農業水利事業建設所」の開所式は29日、同市大通りのなはんプラザで行われた。関係者約150人が出席し、同市と 北上市の農業用水の安定供給、施設の維持管理費の軽減に向けた事業の早期完了を祈った。

 

開所式であいさつする東北農政局の豊田局長

開所式で東北農政局の豊田育郎局長は「本事業は豊沢ダムの改修を行い、併せて小水力発電所を新設し、農業生産性の維持、農業経営の安定に資するもの。本国営事業の基盤整備を原動力に、地域全体としての食料生産の体質強化が一層図られることを期待する」とあいさつした。

同事業促進協議会長で豊沢川土地改良区の平賀巖理事長は「いよいよ工事着手の時を迎えた。受益農地4250ヘクタール、組合員3093人を代表し 心よりお礼を申し上げる。小水力発電所の新設は用排水施設の維持管理費に掛かる組合員の負担軽減につながる」と述べ、早期の事業完了に期待を寄せた。

同事業ではダム施設の堤体天端部の補修、左右岸擁壁の改修を実施するほか、取水、放流、洪水吐(ばき)の各施設のゲート設備の更新、上屋の改築、 新設、管理用道路の新設、同ダム管理事務所の改築、小水力発電所の新設を行う。工期は2022年度までの8年間を予定。総工費は約67億円が見込まれる。

開所した同建設所は木村俊逸所長以下8人の職員体制で業務に当たる。同日は開所式に先立ち、同建設所前で看板掲示式も行われ、関係者、職員が事業促進に邁進(まいしん)する誓いを新たにした。

同ダムは安定した農業用水の確保を目的に、1941年に着工。戦争で一時中断したが、49年に再開し、61年に完成した。以来、用水の安定供給と ともに、市民の水がめ、治水などとしても重要な役割を果たしてきた。しかし、完成から50年以上経過し、老朽化が著しく、早期改修が求められていた。

http://www.iwanichi.co.jp/hanamaki/7070.html

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