2017/07/03
2017年7月3日掲載
金沢工業大学は、地域連携事業の取り組みのひとつとして小水力発電所「白峰まちづくり発電所」を建設し、5月26日から発電を開始した。発電所から得られた各種データを、ビッグデータとして再生可能エネルギーの研究に活用する。
白峰まちづくり発電所は、NPO法人白峰まちづくり協議会が地域活性化事業として整備した小水力発電所。金沢工業大学と共同で事業を推進する荏原商事(東京都中央区)、別川製作所(石川県白山市)の協力で発電所設備を建設した。
除雪した雪を河川まで運ぶ流雪溝を活用し、積雪期間を除く春から秋にかけての水流を利用して発電する。水車の形式はポンプ逆転水車(再生利用)で落差は6.9m、使用水量は最大0.17m3/秒。発電機出力は7.1kW、年間発電量は最大3万9000kWhの見込み。発電した電力は北陸電力に売電し、売電収益はまちづくり事業に活用する。
金沢工業大学は、産学連携で地方創生イノベーションを実現する「地方創生研究所」を設立している。同発電所は研究所が行うプロジェクトとして初の社会実装事例となる。
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/070308188/?rt=nocnt
2017/06/29
2017年6月29日掲載
豪雪地帯である石川県白山市の白峰地区には、除雪した雪を河川まで運ぶ「流雪溝」が敷設されている。金沢工業大学などはこの流雪溝の水流を活用する小水力発電所を設置した。売電収益は地域の活性化に生かす。
[陰山遼将,スマートジャパン]
全国でも有数の豪雪地帯で知られる石川県白山市の白峰地区。金沢工業大学は県内の企業やNPO法人と協力して小水力発電所を建設した。「流雪溝」の水流を利用するのが特徴の発電所で、2017年5月26日から本格的に稼働を開始した。
発電所の名称は「白峰まちづくり発電所」。白峰地域一帯には、除雪した雪を河川まで運ぶ流雪溝が敷設されており、一年を通じて水が流れているという。この水流を雪が降らない春から秋の時期にかけて利用し発電を行う。
発電所の出力は7.1kW(キロワット)で、有効落差6.9mを利用して発電する。年間発電量は最大で約3万9000kWh(キロワット時)を見込んでいる。発電した電力は「再生可能エネルギーの固定買取価格制度」を利用し、北陸電力に売電を行う。年間の売電収益は約80万円を見込んでいるという。売電収益は地域の町づくり事業に活用する。発電所から得らるデータは、再生可能エネルギーの研究に生かしていく。
金沢工業大学は産学連携による地域活性化を目指し「地方創生研究所」を設立している。白峰まちづくり発電所は同研究所による産学連携プロジェクトの第1弾である。NPO法人である白峰まちづくり協議会の他、発電所の建設については荏原商事、別川製作所と協力した。
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1506/01/news030.html
2017/06/21
2017年6月21日掲載
金沢工業大学の地方創生研究所は石川県の企業やNPO法人と協力し、豪雪地帯で知られる同県白山市の白山山麓地域に小水力発電施設「白峰まちづくり発電所」を開設した。除雪された雪を河川まで運ぶ流雪溝の水の流れを活用し、発生した電力を販売して地域活性化に役立てる。発電施設から得られたデータは再生可能エネルギーなどの研究に生かす。施設の出力は7キロワット程度といい、北陸電力に売電し年間数十万円の収入を見込む。
2017/05/24
2017年5月24日掲載
金沢工業大学は石川県の企業やNPO法人と協力し、同県白山市の白山山麓地域に小水力発電施設を設けた。除雪された雪を河川まで運ぶ流雪溝の水の流れを活用し、発生した電力を販売して地域活性化に役立てる。発電所から得られたデータは再生可能エネルギーの研究に生かす。
豪雪地帯で知られる同市白峰地区に「白峰まちづくり発電所」を開設した。26日に完成式典を開き、発電を本格的に始める。出力は7キロワット程度という。地域の除雪に使う流雪溝の水の流れを利用する。雪が積もる時期には雪を運ぶのに水が必要なため、雪が降らない春から秋に流れる水を活用して発電し、北陸電力に売電する。年間数十万円の収入を見込む。
金沢工大地方創生研究所が白峰地区のまちづくりを推進するNPO法人と協力。連携するエンジニアリング会社の荏原商事(東京・中央)が発電設備の施工を手掛け、電気機器メーカーの別川製作所(白山市)が配電設備を提供した。
金沢工大は産学連携による地方創生の研究に取り組んでおり、今回の発電所はプロジェクトの第1弾となる。
2016/08/03
2016年8月3日
電気・電子機械器具の開発製造などを手掛ける北菱電興(金沢市)は農業用水路向けの小水力発電の新しいシステムを開発した。量産できる大きさがそろった羽根車を並べる方式で、2017年中に販売を始める。一般的な方式に比べて設備費用を半減できるほか、納期も短くなる。太陽光発電システムや農業用ポンプ設備の事業で培ったノウハウを生かす。
新システムは羽根車と水を噴出するノズルを組み合わせ、水量や目指す発電量に合わせて横に並べる。羽根車のサイズは直径50センチを中心に2~3種類を用意する。水路の脇に設置し、水を引き込んで使う。
同社によると、通常の小水力発電は水路に合わせてオーダーメードの羽根車を使う。出力が20キロワットの場合は5000万円程度かかるという。設備の納入まで3~6カ月程度が必要としている。新システムは2500万円程度、納期はおおむね2カ月で済むという。
農業用水路は季節や天候で水量が変化することが多く、水量が減ると、発電量が下がるという課題があった。羽根車の回転数が下がって電圧が低下し、発電した電気を使える状態にする装置が稼働しないからだ。
新システムはセンサーで水量を監視する。減った水量に合わせてノズルを停止する一方、他のノズルの水量は維持して一部の回転数を保つ。この機能によって、水量が少なくても安定的に発電することができる。
2017年11月期中の販売を予定し、2年間で10件程度の受注を目指す。主に山間地域の避難所の非常用電源や果物向けの農業用ハウスの空調をまかなう電源などの用途で需要を見込む。今年11月ごろから石川県白山市の農業用水路にシステムを設置して、安定的な発電ができるかどうか実証実験をする。
同社の15年11月期の売上高は約210億円。このうち35億円程度を太陽光発電システムの受注が占める。太陽光発電による電気の買い取り価格は下がっているため、受注が落ち込む可能性があり、小水力発電を新たな事業に育てる考えだ。