2016/10/20
2016年10月20日掲載
県内初の治水ダムを利用した県の小水力発電所「酒谷発電所」の発電開始式が11日、日南市酒谷の日南ダム下流であった。
再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度により、県企業局が「採算が見込める」と2014年8月に着工、16年9月に完成した。事業費は約8億円。ダムから落ちる水の高低差を利用し、水車を回して発電する仕組み。最大出力は520キロワットで、発電量は一般家庭約650世帯分の年間使用電力に相当する約233万キロワット時を見込む。ほぼ全量を九州電力に売電し、年7300万円の収入を見込んでいる。
県内には、酒谷発電所を含めて14カ所の水力発電所があるがいずれも多目的ダムで、治水専用ダムを利用するのは初めて。企業局は、県内でほかの4カ所の治水ダムも水力発電に利用できないか、調査をしているという。
11日の開始式で図師雄一・企業局長が「水力発電は二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギー。今後も積極的に推進したい」と話した。【尾形有菜】