過去に投稿された記事の一覧です。

2014/08/01

神奈川県 早戸川小水力発電 箇所再検討【建通新聞】

神奈川県企業庁は、相模川水系早戸川(相模原市緑区鳥屋)を対象に計画する「砂防えん提等を利用した小水力発電事業」について、実施箇所を再検討する。当初予定していた3カ所のうち、奥野砂防えん堤地点と蛙沢砂防えん堤地点については実施箇所が変わる可能性がある。

http://www.kentsu.co.jp/webnews/html_top/140730400043.html

2014/08/01

稲生川小水力発電が売電開始/十和田【デイリー東北】

稲生川小水力発電が売電開始/十和田
十和田市の稲生川土地改良区(丸井裕理事長)が青森県の補助事業を活用し、同市三本木佐井幅に整備した小水力発電が31日、東北電力への売電を開始した。最大出力は182キロワットで、小水力発電としては県内最大。
施設は売電の収益により、改良区が管理する施設の維持・管理費や補修費を賄い、組合員らの負担軽減を図るため2013~14年度に整備した。工事費は県補助を含め約3億1500万円。メートル
発電設備は2系統で構成。稲生川の約7メートルの落差を生かし、1秒間に最大4立方メートルの流水を発電に使う。稼働は取水期間に合わせ5月1日~9月15日。年間発電量は495メガワット時で標準家庭113戸分に相当する。
原油量に換算するとドラム缶686本分に当たり、二酸化炭素の削減効果はスギ1万2千本(約170トン)を植樹した分に上るという。
31日は現地で運用開始の式典があり、関係者約60人が出席。神事に続き、丸井理事長が「先人から受け継がれた財産を有効に活用し、農家、組合員の負担軽 減を図りたい」とあいさつ。小山田久市長が「稲生川は十和田市発展の礎。施設の完成は大変うれしく、地域のイメージアップにつながる」と述べた。(西舘康 司)【写真説明】稲生川の落差を活用し発電を始めた2系統の設備=31日、十和田市三本木佐井幅

http://news.goo.ne.jp/article/dtohoku/region/dtohoku-28969396.html

2014/07/30

公園水路でマイクロ発電 音更町が導入試験【十勝新聞】

【音更】町は、町内公園の水路を活用して発電出力が数十ワット規模の「マイクロ水力発電」の実証試験に乗り出した。十勝管内ではこれまでに数百キロワット規模の小水力発電はあるが、マイクロ水力発電は初めて。得られるエネルギー総量は小さいが、流量が安定しているため、発電効率は高いという。町は10月まで実証試験を続けて実際の発電量やコストなどを調べ、導入の可能性を検討する。将来的には防災時の電力供給や、住民向けの環境学習などに役立てていく方針。

音更町の水路で稼働を開始した「マイクロ水力発電」の設備。中央の水路内に水車があり、発電された電気は右の管理ボックス内の蓄電池にたまる

■防災や教育活用想定
 町は30日までに、町木野西通13のむつみアメニティパーク内水路(幅約1.5メートル、深さ60センチ)でマイクロ水力発電の設備と蓄電池などを設置し、稼働させた。水路の一部をせき止めて水を発電機(幅32センチ、奥行き52センチ、高さ60センチ)へ流し、中の水車を回して発電する。同日午前は15ワット前後の発電があった。最大30ワット程度の発電を目指す。

 町は昨年度、町内4河川(ペンケチン川、瓜幕川、伊忽保川、鈴蘭川)で最大数十キロワット規模の小水力発電の実現可能性を検討するため、流量や落差を確認する基礎調査を実施した。

 今年度も小水力発電の可能性調査を継続する一方、「未利用の再生可能エネルギーを探るため」(環境生活課)としてマイクロ水力発電の調査も併行して行うことに。小水力、マイクロ水力を合わせて今年度予算に385万円(道の補助金を含む)を計上した。

 30ワットの出力は、家庭用蛍光灯2本分程度だが、公園水路では流量が安定している。このため、悪天候時や夜間に発電できない太陽光発電に比べると、同規模の発電出力で換算した場合、年間に得られる総電力量はマイクロ水力の方が1.7倍ほど大きくなるという。

 ただ、機器の導入、設置工事の他、維持にもコストが掛かるため、今回の試験ではコスト面で折り合いがつくかどうかも検証。結果によって町民の理解が得られれば、町は来年度以降、本格的な導入を目指す。

 発電施設は蓄電池も備えていることから、仮に導入されると、災害用電力供給拠点としてLEDパイプライト(20ワット)5台を36時間点灯させるとともに携帯電話(10ワット)50台を30分充電させることが可能になる。また、公園水路という町民に身近な場所のため環境学習にも役立てる構想だ。

 町環境生活課の吉田浩人課長は「再生可能エネルギーに対する町民の理解が深まるよう、しっかり検討を進めたい」と話している。

http://www.tokachi.co.jp/news/201407/20140730-0018930.php

2014/07/29

小水力発電で全国1位をキープ、農業用水路や砂防ダムでも水車を回す【スマート・ジャパン】

エネルギー列島2014年版(16)長野:小水力発電で全国1位をキープ、農業用水路や砂防ダムでも水車を回す
2050年までに再生可能エネルギーを900MWまで拡大する計画の長野県では、太陽光・小水力・バイオマスの3本立てで導入量を増やしていく。特に小水 力発電は全国1位の導入量を誇り、2050年には発電量で太陽光を上回る見込みだ。国や県、村と民間企業も連携して水力資源の活用に取り組む。
[石田雅也,スマートジャパン]

長野県内には大小を合わせて200カ所に迫る数の水力発電設備が稼働していて、発電能力を合計すると160万kWを超えている。東京・中部・関西 の3電力会社と長野県の企業局が運営する水力発電所が大半を占める。この膨大な規模の水力発電に加えて、新たに太陽光・小水力・バイオマスによる発電設備 を2050年に向けて拡大させる計画を推進中だ(図1)。

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図1 再生可能エネルギーの導入目標。出典:長野県環境部

計画通りに進むと、2030年には既存の水力発電と新規の再生可能エネルギーだけで県内の電力需要を100%カバーすることができる。さらに 2050年には太陽光・小水力・バイオマスを合わせて90万kW(=900MW)の規模に拡大して、需要を大幅に上回る供給力を火力にも原子力にも依存し ない形で実現する狙いだ。

2050年の時点では太陽光が60万kW、小水力が14万kW、バイオマスが11万kWの順になる。このうち小水力発電の設備利用率(発電能力に 対する実際の発電量)は標準で60%を超えて太陽光発電の5倍以上になることから、発電量では小水力が最大の電力源になる可能性が大きい。

長野県の中部を流れる梓川(あずさがわ)の川岸では、国営の農業用水路を活用した「中信平(ちゅうしんだいら)小水力発電所」が2013年6月か ら稼働している。梓川から周辺の田んぼに水を供給するための用水路に取水口を設けて、そこから取り入れた水流で発電する仕組みだ(図2)。

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図2 「中信平小水力発電所」の全体。出典:農林水産省関東農政局

農業用水路は傾斜が緩やかなために、水流の落差は小さい。そこで取水口から下流の発電所までの距離を長くとって、7.3メートルの落差を作り出した。さ らに「S型チューブラ水車」と呼ぶタイプの水車発電機を採用して、水流の落差を生かしやすい構造の設備にした(図3)。

こうして水車発電機の中を毎秒 11.0m3/sにのぼる水が流れて、499kWの電力を作ることができる。年間の発電量は340万kWh になり、一般家庭で950世帯分の電力使用量に相当する。発電した電力は中部電力に売電して、農業用水路の設備維持費の軽減に役立てる狙いだ。

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図3 「中信平小水力発電所」の設備(上)、水車発電機(下)。出典:農林水産省関東農政局

長野県内には県営の水力発電所が14カ所にある。治水用に造ったダムの水流を生かしたものが多く、1979年に運転を開始した「奥裾花(おくすそ はな)発電所」もダムの直下に設置した水力発電所の1つだ。落差53メートルの水流で1700kWの電力を供給する能力がある。

この発電所の隣に「奥裾花第二発電所」を新設する計画が進んでいる(図4)。既設の取水管を利用する方法で980kWの発電が可能になる想定だ。年間の発電量は557万kWhになり、売電収入は1億6100万円を見込んでいる。

発電所の維持管理に年間で6900万円かかるため、想定する収益は9200万円である。固定価格買取制度を適用できる20年間の累計では18億 4000万円の収益を得られる見通しだ。建設費の7億7000万円を差し引いても、20年間に10億円以上の利益を稼ぎ出すことができる。長野県にとって は貴重な収入源になる。

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図4 「奥裾花第二発電所」の建設予定地。出典:長野県企業局

小水力発電の取り組みは県ばかりではなく、規模の小さい村でも始まっている。長野県の北東部にある人口7000人の高山村だ。村内にある「高井砂防ダム」を改造して小水力発電所を建設する。

砂防ダムには水だけではなく土砂が大量に溜まっている。そのためダムの堰堤に孔を空けて取水設備に水を取り込み、設備内の沈砂池で土砂を取り除いてから、ダムの直下にある水車発電機まで水を送り込む(図5)。

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図5 「高井砂防ダム」(左)、「高井発電所」の設置イメージ(右)。出典:日本工営

水流の落差は36メートルで、発電能力は420kWになる。運転開始は2015年9月の予定だ。年間の発電量は270万kWhを想定している。一般家庭で750世帯分に相当する規模になり、高山村の総世帯数(約2400世帯)の3割をカバーすることができる。

この発電事業は電力コンサルティング会社の日本工営が高山村と共同で運営する体制をとる。県が管理する砂防ダムを利用して、官民連携で地域の再生可能エネルギーの開発に取り組む計画だ。

これまでに固定価格買取制度の認定を受けた設備の規模では、長野県の小水力発電は全国でも第1位である(図6)。新たに建設中のプロジェクトが県内各地に広がって、当分のあいだトップの座が揺らぐことはなさそうだ。

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図6 固定価格買取制度の認定設備(2013年12月末時点)

2014/07/29

上水道利用し小水力発電所 茅野市初の実証実験へ着工【長野日報】

 茅野市は28日、上水道を利用した小水力発電事業の実証実験に向けて、発電機を収納する仮設建屋の基礎工事を上原山第1配水池(玉川上原山)で始めた。八ケ岳山麓の水源と配水池の標高差(約60メートル)から生じる水圧を利用して発電機を回す初めての試み。実証実験は11月に行われる予定だ。

 同事業は、産学官連携で2012年に発足した「茅野市環境未来都市研究会」の取り組みの一環。同市では水源と配水池に標高差があり、大きな水圧が生じるため、配水池に減圧弁を設置して水圧を下げている。この未利用エネルギーを着目し、電気エネルギーに変換する計画だ。

 市は、発電機と制御盤を入れる建屋(建築面積約10平方メートル)を配水池敷地内に建設。減圧弁をう回する形で、直径15センチの水道管を発電機に取り付け、平均0・5~0・6メガパスカルの圧力で発電機の水車を回し、最大出力10キロワットの電気をおこす計画だ。

 発電機は動力ポンプ製造メーカーの小松製作所(諏訪市)が、国の「ものづくり中小企業・小規模事業者施策開発等支援補助金」を活用して開発。モーターで水を回すポンプ本来の動きを”逆転”させて、水圧で発電機を回す仕組みを構築した。

 実証実験は約1カ月間行い、日量1500立方メートルとされる流量の安定性や発電量、発電機の性能などを評価する。市は事業効果が確認できれば、市内他所への設置や他の自治体への情報提供を検討する考え。建屋建設費用と試験委託料は約950万円で、小松製作所が請け負った。

 市自然エネルギー推進室は「小水力発電事業を実用化し、周辺施設への電力供給や売電による収入確保、地域の活性化、雇用の創出につなげたい」と話す。また「24時間の利用が見込める小水力は、太陽光に比べて効率の高いエネルギー。市内には適地が多い。農業用水路で発電して農業用ハウスの暖房に使うといった動きが出てくれば」と期待している。

http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=31927

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