過去に投稿された記事の一覧です。

2015/09/25

秋田県信組といわき信組 地域活性化ファンド【河北新報】

 秋田県信用組合(秋田市)、いわき信用組合(福島県いわき市)が、それぞれ地域経済活性化に向けたファンドの創設を検討していることが24日、分かった。信組が同様のファンドを設立するのは東北では初めて。
 関係者によると、各信組は全国信用協同組合連合会(全信組連)との共同出資で、それぞれにファンドを設立する見通し。官民共同でつくった地域経済活性化支援機構(東京)も人材を両ファンドに派遣し、投資対象案件の収益性の査定などに協力する方向だ。
 秋田県信組は近年、ドジョウ養殖や黒ニンニクの生産、小水力発電など新ビジネスへの支援を強めている。いわき信組も木材加工関連で事業育成支援を検討しているという。
 両信組はこうした分野でリスクマネーを供給する余地があるか精査しているとみられる。ファンドの資金規模は投資先数や資金ニーズを把握しながら決める予定だ。
  信組による地域経済活性化に向けたファンドは、飛騨信組(岐阜県高山市)が2月、全信組連と地域経済活性化支援機構が全額出資するベンチャーキャピタルな どと「飛騨・高山さるぼぼ結ファンド」(資金額5億円)を設立。5月に高山市に建設される屋台村の運営会社に4600万円を投資している。

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201509/20150925_72004.html

2015/09/25

ダイキン、エアコンの技で挑む マイクロ水力発電【challen gecafe by日経】

 ダイキン工業は7月30日、福島県相馬市の大野台浄水場でマイクロ水力発電所の実証運転を始めた。出力22キロワットの発電機2基と出 力75キロ ワット1基を上水道が通る配管の途中に設置している。天候に左右される太陽光発電や風力発電と違い、ダムからの送水で常に水車が回転するため、出力が変動 せず、使い勝手が良い。単純な出力比較だと太陽光発電の6分の1で同等の効果が期待できるという。

浄水場の水路を利用 設置面積は従来の半分

 ダイキンはエアコンに使う強力なネオジム磁石を発電機に使い、インバーター制御のノウハウを発電機のコントロールに応用して効率を高めた。水車の 形状はエアコンの室外機のファン設計用の流体解析技術で最適化した。市販されている汎用ポンプ向けの鋳物ケースを流用して水車を収納し、コストを削減し た。水密構造には油圧機器の組み立て工程の技術を盛り込んだ。

水を一部分岐して細いパイプに通し、発電機を冷やす。発熱で発電効率が下が るのを防いだ。水車の上に発電機とコントローラーを配置し、縦型の一体 形状にまとめて設置面積を小さくした。従来のマイクロ水力発電機が水車と発電機を横につなげていたのに比べ、設置面積が半分になった。

ダイキン工業が開発したマイクロ水力発電機。手前が出力75キロワット、奥2基が出力22キロワット(7月、福島県相馬市)

  ダムと浄水場の高低差は45メートルあり、未利用の位置エネルギーを発電に回した。ただ、ダムは浄水場と12キロメートル離れており、途中でロス が生じて、実際には高低差30メートル相当の位置エネルギーしか利用できなかった。計算上は110キロワットの出力を持つが、実際の出力は71キロワット 強にとどまる。年間では61万9000キロワット時の電気を起こす。2014年の一般世帯の年間消費電力量は5138キロワット時(総務省統計局家計調 査)だから約120軒分に相当する。浄水場が自家消費する電気は起こした分の約半分。実証試験施設で売電はできないため、余った分は東北電力が無償で引き 取っている。


小水力発電所の開所式にのぞむ福山守環境政務官(右から3人目)と立谷秀清相馬市長(右から4人目)ら=7月、福島県相馬市

  実証試験は今年12月で終了する。相馬地方広域水道企業団の企業長を兼ねる立谷秀清・相馬市長は「試験終了後の機器を使って売電し、その収益で水 道料を引き下げたい」と語る。タイミングは消費税が10%に上がった時で、「水道代を3%引き下げる」と言う。設備は実証試験の期間が終われば撤去するの が決まりだが、水力発電所の完成式典に出席した福山守・環境政務官は「せっかくの設備なので引き続き利用できるような方策を考えたい」と述べた。これに対 し、立谷市長は「無償譲渡をお願いするつもりはなく、予算措置を講じる。形の上では中古なのでできるだけ安くなることを期待している」と語った。

 ダイキンの林由紀夫専務執行役員は「将来、マイクロ水力発電機の外販を計画している」と話す。縦型にまとめて設置面積を減らしたのは既設浄水場に後付けする作業を容易にして、普及を促す狙いがある。どの事業部門で扱うかは未定だが、新規事業として育ててゆく考えだ。

小水力の敵、落ち葉の心配不要 原発3基分の潜在能力


空調機のファン設計技術を応用し、最適化した発電用水車(7月、福島県相馬市)
 
「小水力発電で最もやっかいなのは落ち葉による目詰まりだ」と小水力発電システムを販売する日本小水力発電(山梨県北杜市)の永田恭文取締役は話 す。落ち葉をいったん回収してしまうと廃棄物として処理費用がかさむ。浄水場の配管内を通る水なら落ち葉に悩まされる心配は無い。
 一般に 小水力発電は出力1万キロワット以下で、なかでも1000キロワット以下をミニ水力、100キロワット以下をマイクロ水力と呼ぶ。未開発の 小水力発電はたくさん残っている。農業用水の総延長だけでも約40万キロメートルあり、小水力発電に使えるだけの落差を有する地点が多数存在する。全国小 水力利用推進協議会は出力1000キロワット未満のものだけで300万キロワット分はあると概算している。平均的な原子力発電所1基が出力100万キロワットと考えれば、小水力は原発3基分のポテンシャルを備えていることになる。
(編集委員 竹田忍)[日経電子版2015年8月18日付]

http://college.nikkei.co.jp/article/48515811.html

2015/09/20

面白峡発電所:大多喜・小水力発電施設、完成 環境学習や観光資源に活用 /千葉【毎日新聞】

2015年09月16日 地方版
官民共同事業で稼働した大多喜町の「面白峡発電所」。急な斜面に、古い導水管(右)と並行して新しい導水管が設置された
官民共同事業で稼働した大多喜町の「面白峡発電所」。急な斜面に、古い導水管(右)と並行して新しい導水管が設置された
 大多喜町面白地区に養老渓谷の地形を利用した小水力発電施設「面白峡(おもじろきょう)発電所」が完成し、発電を始めた。町と総合設備会社の関電 工(本社・東京都港区)の共同事業で、自治体による小水力発電は県内で初めて。東京電力福島第1原発事故後、再生可能エネルギーの利用に関心が高まってお り、町は地球温暖化対策などの環境学習や観光資源としても活用したい考えだ。
 1960年に撤退した東電の旧老川発電所の跡地を活用した。町が現在所有している土地を提供し、関電工が3年前から発電所小屋や導水管などを建設した。総工費は1億6400万円。1年かけて試運転や調整を続け、今年8月に正式稼働にこぎ着けた。
 発電方法は「水路式流込方式」。同町粟又で養老川から取った水を約2キロ下流の面白の貯水槽にため、そこから約97メートルの導水管で43・5 メートル下の施設に水を落とし、発電水車を回して発電する。使われた水は養老川に戻す。最大出力は130キロワットで、一般家庭約130世帯分の発電を目 標にしている。電気は関電工が東電に売り、町は関電工から発電所にかかる経費を受け取る。
 当初は、昨年度中に稼働する計画だった。町環境水道課は「養老川の水量が年間通して一定ではないため安定した発電能力の調整に時間がかかり稼働が遅れた」と話している。
 小水力発電所は河川や農業用水などの水を利用して発電する仕組みで、最大出力は1000キロワット未満のもの。環境負荷が少ない上、太陽光や風力に比べて天候の影響が少なく、安定的に電力供給できるのが特徴で、全国で広がっている。【吉村建二】

http://mainichi.jp/area/chiba/news/20150916ddlk12020352000c.html

2015/09/17

伊那市春富土地改良区「小水力発電所」が起工 17年3月完成目指す【長野日報】

 伊那市春富土地改良区(織井秀夫理事長)の農業用水路を活用した小水力発電所の起工式が16日、同市富県の建設予定地で開かれた。2017年3月の完成、同4月の発電開始を目指す。県上伊那地方事務所が県営かんがい排水事業の一環で整備し、完成後は同土地改が管理運営を行う。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づき、発電した電力は全量を売電、収入を農業施設の維持管理に充てる計画だ。
 斜面に設置されている水路をバイパスする形で管路を設け、その高低差を生かして発電機に水を送り発電する仕組み。有効落差22.76メートル、使用水量毎秒1.12立方メートル。発電出力は197.5キロワットを見込む。かんがい期の4~9月に発電する。
 建設工事では、取水した水をいったんため、流量を調節したり、砂やごみを取り除くヘッドタンクと呼ばれるコンクリート製の水槽を上流側に設置。下流側には発電機を格納する鉄骨平屋建ての発電所を設け、長さ約40メートルの鉄管でつなぐ。
 設計、工事を合わせてプロポーザル(企画提案)方式で発注し、ヤマウラが請け負った。工事費は約3億8000万円の見込み。
 起工式には県、土地改、市、施工業者の関係者など約50人が出席。同事務所の青木一男所長は「売電による収益で農業、水路、地域を守ってほしい」と期待。織井理事長は「農業者の負担を少しでも軽減できるよう進めていきたい」と述べた。
 農業用水路を管理する土地改は施設の老朽化に伴い維持管理の負担が大きくなっていることから、同事務所は2013年度に「上伊那地域農業生産基盤再生可能エネルギー活用研究会」を設置し、農業用水路を活用した小水力発電の可能性を検討。春富と上伊那美和(同市長谷)の2カ所の土地改で実現性が高いと判断され、事業化の運びとなった。

http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=35166

2015/09/16

砺波東部小で水力発電 らせん水車発祥校区で復活【北日本新聞】

2015年09月16日 18:16
■学校内の発電設備は全国初
 砺波市は16日、同市千保の砺波東部小学校のビオトープで、らせん水車を用いたマイクロ水力発電設備を稼働 させた。らせん水車の考案者は同校区出身で、95年ぶりに校区内で整備された。学校内に発電設備が設けられるのは全国初という。発光ダイオード(LED) で「らせん水車」などと書かれた看板を点灯させ、児童と関係者約140人が完成を祝った。
 らせん水車は砺波市秋元で生まれた元井豊蔵が大正時代に考案した。低流量・低落差でも安定的に動力が得られることから国内外で普及した。
マイクロ水力発電は100キロワット未満の発電規模で、水資源が豊富な同市で適用箇所が多い。今回はらせん水車を用いたマイクロ水力発電システムを研究す る石川県立大の瀧本裕士教授と協同アルミ(高岡市)、砺波市の共同事業の実証実験として実施。1日の発電量は約230ワット。実験結果を基に、地域の街灯 や災害時の非常用電源としての活用を見込む。児童には自然エネルギーの効果を学んでもらう。
 点灯式では山本一弘校長と夏野市長が「産学 官で連携し実現することができた」などとあいさつ。瀧本教授は「世界の中でも珍しい形で、本当にすごいこと」と話し、協同アルミの木下茂取締役は水車の開 発の苦労を紹介した。児童を代表し、6年生の藤川武彦君と武波理央君、石田夢聖帆(ゆせほ)さんが「楽しみにしていた。笑顔いっぱいで学習できそう」とお礼の言葉を述べた。

お問い合わせ
候補地点についてのご相談や、「小水力」に関するお問い合わせ、 当サイトへのご連絡は、こちらより承ります。
お問い合わせはこちら