2015/10/29
10月29日(木)7時0分配信
4月に県内で初めて開成町が設置した、らせん型小水力発電の本年度上半期の発電量が約6430キロワットとなった。公園内の夜間照明灯5基で140・5 キロワットを消費し、東京電力への売電量は4536キロワットで売電額は約16万6千円となり、順調に“エコ発電”を続けている。
らせん型小水力発電は同町金井島の「あじさい公園」脇の農業用水路に設置。酒匂川水系の文命用水・武永田農業用水の豊富な流水をらせん型のスクリューで 受けて主軸を回し発電する仕組みで、最大2・2キロワット時の発電能力がある。県企業庁の「市町村再生可能エネルギー導入支援事業」を活用し、総事業費約 3500万円を投じた。
4月から9月末までの上半期の実績をみると、改修工事(5月は8日間停止)や田んぼの土用干し(7月は13日間停止)など稼働日が少なかった月を含め て、月平均の発電量は1071・5キロワット、消費量は23・4キロワットで売電量は756キロワット、売電額は2万7760円だった。
町企画政策課は、下半期の見通しについて、「農閑期となり水路の水量は4分の3に減水されるが、余水堰(ぜき)の調整などで月平均1300キロワットの発電で3万円強の売電が見込める。通年では想定の1万1千キロワットを上回るのではないか」と手応えを説明する。
11月14日には、小田原市で開かれる市民・地域共同発電所全国フォーラムの現地視察も予定されている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151029-00004760-kana-l14
2015/10/27
長野県の北部にある砂防ダムで小水力発電所が運転を開始した。ダムの直下に設置した水車発電機で750世帯分の電力を供給することができる。このダ ムを流れる川の水は酸性が強いために、魚が生息しにくく、飲み水や農業にも適さなかった。新たに小水力発電で地域の活性化に貢献する。
[石田雅也,スマートジャパン]
「高井発電所」は長野県と群馬県の県境にある高山村(たかやまむら)の山中で10月23日に運転を開始した。村を流れる川の土砂災害を防止するた めに設けた「高井砂防堤堰(ていせき)」を利用する小水力発電所だ。堤堰の上部に穴を開けて、そこから取り込んだ水を水車発電機に送って発電する(図 1)。水流の落差は36メートルにもなる。
発電能力は420kW(キロワット)で、年間の発電量は270万kWh(キロワット時)を見込んでいる。一般家庭の電力使用量(年間 3600kWh)に換算して750世帯分になる。高山村の総世帯数(2400世帯)の3割をカバーすることができる。川を流れる安定した水量を生かして、 設備利用率(発電能力に対する発電量の平均値)は73%と高い。
この川には酸性の強い水が流れているため、通常の発電設備を使うと腐食や摩耗の可能性が大きい。そこで発電所まで水を送り込む水管には、鉄管ではなくてガラス繊維強化プラスチック製を採用した。水車発電機もステンレス製を使って、さびの発生を防いでいる(図2)。
実際に高井砂防堤堰の下流を見ると、岩が赤茶色に染まっている(図3)。流れる水はph3.1と酸性が強く、腐食などの対策が必要になる目安の ph4.0を大きく下回る。というのも、この一帯には火山に由来する天然の硫黄が大量に存在して、1971年まで硫黄を採掘する鉱山が操業していた。硫黄 は強い酸性を発揮する。
高山村にとって長年の課題だった酸性水の活用が小水力発電で可能になる。発電事業を進めるにあたって、小水力発電で実績が豊富な日本工営と共同出 資会社の「長野水力」を設立した。村の出資比率は2%である。日本工営が発電所の建設資金を提供して、長野水力が建設と運転・維持管理を担当する。発電し た電力は固定価格買取制度で売電して、建設資金の回収と村の収入増加につなげる。
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1510/27/news032.html
2015/10/23
2015/10/23 中部
一般財団法人新エネルギー財団は22日、小水力発電の開発可能性調査を実施する候補地の募集を開始した。募集期間は11月30日まで。調査は2016年度に資源エネルギー庁が民間団体に委託して行う。
2015/10/22
2015年10月22日 地方版
薩摩川内市などが同市東郷町藤川で実証試験を進めている小水力発電設備が8月の台風15号接近後から安定的に発電できなくなり、停止している。原因につ いて、共同で実証試験に取り組む施工者の日本工営(東京)側は「ある程度推測しているが、まだ確定していない」と究明中だ。
停止しているのは小鷹(こたか)水力発電所。田海川の流水を利用し、長さ7メートル、直径2・1メートルのらせん水車を回し発電、最大出力は30キロワットだ。日本工営が国からの補助も受け約9000万円かけ施工、今年6月から運転している。
市などによると、8月25日の台風15号による停電で自動停止。停電が復旧し、導水路から台風によるゴミや土砂を取り除いたり、機器の調整をしたりして も安定した発電ができないという。海外のメーカーに技術員の派遣を要請中で、日本工営側は「今はあくまでも研究開発がテーマなので、これを機に(らせん水 車の技術の)中身を全て吸収したい」としている。
薩摩川内市の新エネルギー対策課は「この実証試験は国内に導入実績が少ないらせん水車の技術を広めることを目的としている。そのためにもしっかりとした原因究明が重要」としている。【宝満志郎】
http://mainichi.jp/area/kagoshima/news/20151022ddlk46040278000c.html
2015/10/20
2015/10/20 静岡
梅ケ島エネルギー研究会など3者が小水力発電、町田食品など2者がバイオマス発電の導入を計画している。静岡県の「ふじのくにエネルギー地産地消補助金」の2次公募で、事業への助成が採択された。