過去に投稿された記事の一覧です。

2015/11/05

士幌商工会が水力発電 地下水で事業化 18世帯分【十勝毎日新聞】

2015年11月5日 13時46分

建設中の小規模水力発電施設。左奥の発電所建屋にマイクロ水力発電機を備え、河川の伏流水を活用した発電を検討している


 
 【士幌】町商工会(中村貢会長)は、年内に中士幌幹西1線の町有地に水力発電施設を建設し、小規模水力発電事業に乗り出す。商工会が主体となって同事業に 参入するケースは道内初で、全国的にもまれ。一般的な水の高低差を利用した発電設備とは異なり、地下水の吹き上げ式による構造自体も珍しいという。
同会によると、町内業者が施工し、9月24日に着工、12月25日の完成を目指す。総工費は1500万円で、このうち1000万円は町の補助金を活用している。同月上旬をめどに実証試験を行い、本格的な発電開始は来年になる見通し。
 最大出力は7・8キロワットで、年間で一般家庭18世帯分に相当する約6万5000キロワットの発電量を見込む。出力は低いが、昼夜を問わず年間を通じ て発電できるメリットがある。発電した電気は全て北海道電力に売電し、その収入から経費を差し引くと年間で200万円弱の利益が見込まれる。
 建設地は、町が2年前に設置した太陽光発電施設の北側で、豊富な水と地形に恵まれている。自然に落下する水の高低差を利用したタイプとは異なり、鉄骨造 りの発電所建屋(6・25平方メートル)内部にマイクロ水力発電機を置き、河川地下の伏流水の吹き上げによりタービンを回して発電する仕組みを検討中だ。
 町は環境基本条例の制定や環境宣言をするなど環境に配慮した取り組みに力を入れており、今回の事業も同会による地域活性化策の一環。中村会長は「商工会 の自主財源となる売電収入は、地域振興に活用する」とし、小林康雄町長は「バイオマス、太陽光、そして水力と、町内では風力を除く再生可能エネルギーの発 電環境が整うことになる。今後も環境に優しいエネルギーの利用や環境対策を進めたい」と話している。

http://www.tokachi.co.jp/news/201511/20151105-0022203.php

 

2015/11/04

歴史のまちに小水力と太陽光発電、自然のエネルギーから地域を再生【スマート・ジャパン】

2015年11月04日 09時00分 更新
歴史と自然に彩られた奈良県の農村で、再生可能エネルギーを利用した村おこしの取り組みが進んでいる。100年以上も前に造られた小水力発電所を住民が中 心になって復活させる計画だ。古墳の近くに広がる池の水面や、地域を流れる農業用水路の上には太陽光パネルが並んでいる。
[石田雅也,スマートジャパン]
奈良県の中部に、桜の名所で知られる吉野地方がある。日本の歴史上で重要な局面にたびたび登場する場所で、古墳も数多く点在する。自然に恵まれた 環境を生かして、「吉野共生プロジェクト」が住民を主体に動き出した。高齢化と過疎化が進む地域にあって、自然や歴史を守りながら産業の振興とエネルギー の自立を目指す取り組みだ。

エネルギーの分野では、東吉野村で進めている「つくばね発電所」の復活プロジェクトが中核になる。つくばね発電所は101年前の1914年に運転を開始した水力発電所で、村を流れる川から水を取り込んで地域に電力を供給してきた(図1)。

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図1 「つくばね発電所」の旧建屋(左上)、水路跡(右上)、導水路(左下)、水管(右下)。出典:東吉野水力発電、東吉野村小水力利用推進協議会

当時の発電能力は45kW(キロワット)だった。現在から見ると小さな電力だが、村には電灯がともり、周辺の森林から製材業を発展させる原動力にもなった。49年間にわたって稼働し続けた後に、1963年に廃止されている。

それから50年が経過した2013年に、過疎に悩む地域を再生させるシンボルとして、東吉野村の住民が中心になって発電所の復活プロジェクトを発 足させた。古い建屋の隣に新しい発電所を建設して、以前の約2倍にあたる82kWの発電機を設置する計画だ。かつての導水路を利用しながら、新しい水管を 通して発電所に水を送り込む(図2)。

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図2 「つくばね発電所」の復活プロジェクトを実施する場所。出典:東吉野水力発電

2016年の春に稼働して、年間に64万kWh(キロワット時)の電力を供給できる見込みだ。一般家庭の使用量(年間3600kWh)に換算する と180世帯分で、東吉野村の総世帯数(980世帯)の2割弱に相当する。建設資金の一部は市民ファンドで集めて、発電した電力の売電収入は村の活性化や 環境教育に役立てることになっている。

以下略

http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1511/04/news033.html

2015/11/04

ダムカードをヒントに「小水力カード」【電氣新聞】

ダムカードをヒントに作成された「小水力カード」
ダムカードをヒントに作成された「小水力カード」◆愛知県農業用小水力推進協が作成

 愛知県農業用水小水力等発電推進協議会は、小水力発電の普及・啓発を狙いに「小水力発電カード」=写真=を作成した。全国のダムを紹介するダムカードから ヒントを得て作成しており、県内8カ所の小水力発電所をカード化。協議会関係者は、「少しでも認知度を広められればと思い、遊び心を持ってつくった。カー ド収集が好きな子どもなどに小水力発電の利点を伝えたい」と話している。
 同協議会は、愛知県や県内の市町村などが加盟している。愛知県新城市の四谷発電所が2013年に運転開始したのをきっかけに、カード化作業に着手。今春にカードを配布したところ、好評だったため県内で運転している残りの7地点についてもカード化した。
 カードには、表に発電施設の全体写真、裏面に所在地、水車形式、出力、管理者、稼働開始年月などを記載している。8カ所の小水力発電は、売電用のほか街灯、トイレの電源などに利用されている。
 カードは、国土交通省などが配布しているダムカードの場合、ダム近隣の事務所などで入手できるが、小水力発電は管理者が常駐していない。そのため、入手するには見学前に同協議会のホームページに掲載している発電所ごとの管理者に事前に連絡する必要がある。(5面)

http://www.shimbun.denki.or.jp/news/local/20151104_02.html

2015/11/04

熊本県、小水力発電・温泉熱発電・太陽光発電事業の調査に補助金【環境ビジネス】

2015年11月 4日掲載
熊本県では、豊かな自然エネルギーを生かした発電事業を行う「県民発電所」の設置を前提とし、新エネルギー導入の事業可能性調査を行う県内の民間事業者等を募集している。事業名称は、「くまもと県民発電所事業可能性調査支援事業」。
熊本県内に拠点を置く地場企業や県内の民間団体(NPO法人を含む)、これらが主体となった県外企業との連合体など、「県民発電所構想」を活用して新エ ネ ルギーの発電事業を実施しようと考えている事業主体が応募できる。公募の締め切りは11月30日で、採択事業者は12月の中旬に決定される予定だ。詳細は 下記の通り。

補助対象事業
小水力発電(発電出力1,000kW以下のものに限る。)
温泉熱発電
太陽光発電
補助対象経費
上記の事業可能性調査に要する機器・設備費、調査など委託費、系統連系協議等の事務手続費用など、その他諸経費。
補助率
各事業費の2分の1以内。補助限度額は、小水力・温泉熱発電事業が150万円、太陽光発電事業が50万円。なお、同事業の補助金予算は200万円で、小水力発電または温泉熱発電は1件、太陽光発電事業を1件採択予定だ。
同県は、2014年に「くまもと県民発電所構想」を掲げ、県民が県の豊かな自然を享受できる仕組みをめざし、発電所の設立に取り組んでいる。この取り組 み の第一号案件として「南関町エコアくまもと太陽光発電所(事業費5.5億円、出力2000kW)」が運転開始する。同発電所の設立にあたり、県民の小口 ファンドにより5千万円が投資された。

http://www.kankyo-business.jp/news/011591.php

2015/11/02

100年前から小水力発電 山間地の遺産復活探る 愛知【朝日新聞】

斎藤健一郎 2015年11月2日14時50分
     愛知県新城市は、知られざる「エネルギー自給自足先進地」だ。かつて電気網が行き届かなかった山間地で、100年も前から地域の人たちが小水力発電所を造り、自分たちで電気を賄っていた。そして今、山中に埋もれたその遺産をよみがえらせる動きが起き始めている。

      市中心部から車で北へ約10分。徳定(とくさだ)川流域にある集落が途切れて眼前に迫った山を、市地域エネルギー推進課の浅井理孝(まさたか)さん (31)がはい上る。その先の斜面に石組みが見えた。「大正時代に造られた小水力発電所の跡です」。落ち葉で埋まっているが、集落に向けて導水路が伸び る。たどると2メートル四方、深さ2・5メートルの貯水槽があった。その向こうは急斜面だ。「ここから一気に水を落とし、下のタービンで発電していまし た。1946年まで徳定の集落約60戸の電気を賄っていました」
      戦時中に大手電力会社が送電網を全国に張り巡らせる前、採算が合わないからと多くの山間部は電力供給から取り残された。全国各地に、川の流れを利用して水力発電所を設置する動きがあった。しかし、どこでも発電所を造れたわけではない。
      新城には旧作手(つくで)村の巴(ともえ)川流域を中心に、流量豊富で落差の大きい川があった。そして建設費用を捻出できる山の生活があり、住民たちの 意志があった。これまでの調査で、市内に少なくとも32カ所の小水力発電所があったことが判明。取水口や導水路など26カ所が今でも残る。

旧作手村の巴川沿いには多くの遺構が残る。山あいの小林集落には大きな水車が残っていた=愛知県新城市作手高松島

旧作手村の巴川沿いには多くの遺構が残る。山あいの小林集落には大きな水車が残っていた=愛知県新城市作手高松島

集落奥の山中。水の枯れた貯水槽から杉の木が生えていた=愛知県新城市徳定

集落奥の山中。水の枯れた貯水槽から杉の木が生えていた=愛知県新城市徳定

山中に埋もれている導水路は延長2.7キロ。付近には水門を管理していた小屋番の住居跡もあった=愛知県新城市作手保永

山中に埋もれている導水路は延長2.7キロ。付近には水門を管理していた小屋番の住居跡もあった=愛知県新城市作手保永

http://www.asahi.com/articles/ASHBQ7HD3HBQOIPE046.html

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