2015/11/10
2015/11/10 四国
徳島県企業局は、7日付で「小水力発電導入可能性調査」を開始した。委託先は四電技術コンサルタント徳島支店(徳島市)。2016年3月25日までの期間で業務を完了させる。
2015/11/06
2015/11/6
大手商社の丸紅(東京)が広島県内の小水力発電所3カ所を買収したのは、天候に左右されず安定した収入を見込めるからだ。中国電力も今夏、子会社を通じて小水力発電の企業を買収した。太陽光発電に逆風が強まる中、再生可能エネルギーの中でも小水力が新たなビジネスとして注目を集めている。
2015/11/05
長野県の北部にある大きなダムの直下で小水力発電所の建設工事が進んでいる。36年前からダムの放流水を利用した発電所が稼働中だが、春先の雪解け 水が大量に余って使いきれない状態だった。ダムからの水流を分岐する形で2つ目の発電所を建設して、2017年3月に運転を開始する。
[石田雅也,スマートジャパン]
高い山々に囲まれた長野県では、川を流れる豊富な水量を生かして水力発電の導入が活発だ。特に最近はダムや農業用水路を利用した小水力発電所の新設計画が相次いでいる。県の企業局は北部の長野市にあるダムの直下で新しい小水力発電所の建設工事を10月末に開始した。
標高3000メートル級の白馬連峰の東側にある「奥裾花(おくすそばな)ダム」が建設場所だ(図1)。もともと洪水対策のために造ったダムで、放 流水を利用した「奥裾花発電所」が1979年から運転を続けている。最大で毎秒4立方メートルに達する放流水を使って、約50メートルの落差で 1700kW(キロワット)の電力を供給することができる。
このダムの周辺は全国でも有数の豪雪地帯で、近くにはスキー場も多くある。春先には雪解け水が大量にダムへ流れ込むが、従来は用途がないまま下流に放流してきた。そこで既設の発電所の隣に「第2発電所」を建設して、自然のエネルギーを最大限に活用する(図2)。
第2発電所では最大で毎秒2.5立方メートルの水流を取り込む。発電能力は980kWになり、年間に500万kWh(キロワット時)の電力を供給 できる見込みだ(図3)。一般家庭の使用量(年間3600kWh)に換算して1400世帯分に相当する。既設の発電所は715万kWhの電力を供給できる ことから、第2発電所が稼働すると1.7倍の発電量になる。
ダムから既設の発電所までは堤体の側面に沿って取水管が設けられている。この取水管を分岐させて、第2発電所にも水を供給できるようにする(図 4)。運転開始は2017年3月の予定で、発電した電力は固定価格買取制度を通じて売電する。年間の売電収入は1億4700万円を想定している。建設費は 12億2000万円かかるが、維持費を加えても年間に6700万円の利益を出せる見通しだ。
長野県は小水力発電の導入量が全国でもトップクラスにある。県営の水力発電所は北部と南部の両地域に合計14カ所が運転中だ(図5)。南部では太平洋まで流れる天竜川の流域に水力発電所が広がっていて、この流域でも新しい小水力発電所の建設プロジェクトが進んでいる。
1958年に長野県営で初めて運転を開始した「美和(みわ)発電所」が南部の伊那市にある。発電後に放流する大量の水は「高遠(たかとう)ダム」 に貯めてから、かんがい用のほかに別の水力発電所まで導水路で供給している(図6)。それ以外にもダムの下流の三峰川(みぶがわ)の自然環境を健全な状態 で維持するために、一定の水量を流し続ける必要がある。
この「維持放流」を利用して「高遠発電所」をダムの直下に建設する計画だ(図7)。水量は最大で毎秒1立方メートル、落差は24メートルで、 180kWの電力を供給することができる。年間の発電量は125万kWhを見込んでいて、350世帯分の使用量に匹敵する。建設工事は奥裾花第2発電所と 並行して進めていくが、運転開始は半年早く2016年10月を予定している。
2カ所で建設中の小水力発電所はダムからの放流を利用する点では同じだが、発電所に水を取り込む方式が違う。高遠発電所ではダムの放流設備から水 を取り込むのに対して、奥裾花第2発電所では既設の取水管を分岐させて新設の水車発電機に流し込む(図8)。それぞれの放流の特性を生かした導入方法であ る。
長野県営の水力発電所は運転中の14カ所の合計で発電能力が9万9050kWに達している。新設の2カ所を加えると10万kWを超える。さらにダ ムのほかに農業用水路の水流も生かして導入量を拡大していくプロジェクトが始まっている。今後も小水力発電で全国のトップを走り続ける勢いだ。
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1511/05/news026_2.html
2015/11/05
2015年11月5日 13時46分
建設中の小規模水力発電施設。左奥の発電所建屋にマイクロ水力発電機を備え、河川の伏流水を活用した発電を検討している
http://www.tokachi.co.jp/news/201511/20151105-0022203.php
2015/11/04
2015年11月04日 09時00分 更新
歴史と自然に彩られた奈良県の農村で、再生可能エネルギーを利用した村おこしの取り組みが進んでいる。100年以上も前に造られた小水力発電所を住民が中 心になって復活させる計画だ。古墳の近くに広がる池の水面や、地域を流れる農業用水路の上には太陽光パネルが並んでいる。
[石田雅也,スマートジャパン]
奈良県の中部に、桜の名所で知られる吉野地方がある。日本の歴史上で重要な局面にたびたび登場する場所で、古墳も数多く点在する。自然に恵まれた 環境を生かして、「吉野共生プロジェクト」が住民を主体に動き出した。高齢化と過疎化が進む地域にあって、自然や歴史を守りながら産業の振興とエネルギー の自立を目指す取り組みだ。
エネルギーの分野では、東吉野村で進めている「つくばね発電所」の復活プロジェクトが中核になる。つくばね発電所は101年前の1914年に運転を開始した水力発電所で、村を流れる川から水を取り込んで地域に電力を供給してきた(図1)。
当時の発電能力は45kW(キロワット)だった。現在から見ると小さな電力だが、村には電灯がともり、周辺の森林から製材業を発展させる原動力にもなった。49年間にわたって稼働し続けた後に、1963年に廃止されている。
それから50年が経過した2013年に、過疎に悩む地域を再生させるシンボルとして、東吉野村の住民が中心になって発電所の復活プロジェクトを発 足させた。古い建屋の隣に新しい発電所を建設して、以前の約2倍にあたる82kWの発電機を設置する計画だ。かつての導水路を利用しながら、新しい水管を 通して発電所に水を送り込む(図2)。
2016年の春に稼働して、年間に64万kWh(キロワット時)の電力を供給できる見込みだ。一般家庭の使用量(年間3600kWh)に換算する と180世帯分で、東吉野村の総世帯数(980世帯)の2割弱に相当する。建設資金の一部は市民ファンドで集めて、発電した電力の売電収入は村の活性化や 環境教育に役立てることになっている。
以下略
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1511/04/news033.html