2017/02/27
2017年02月27日掲載
黒部市が整備を進めていた小水力発電所の黒瀬川発電所(同市若栗)が完成し、開所式が27日、同発電所で行われた。宮野用水発電所(同市宇奈月町内山)に続き、市が運営する2カ所目の小水力発電所となる。
同発電所の最大出力は180キロワット。年間可能発電電力量は119万7千キロワット時で、一般家庭約400世帯分に相当する。火力発電に比べ、年間約660トンの二酸化炭素を削減できるという。全て売電し、売電収益は農業施設や土地改良施設などの維持管理費に充て、経費削減を図る。近くのJR黒部宇奈月温泉駅をイメージした外観で、市と水との関わりや、小水力発電の仕組みなどを紹介するギャラリーを併設している。
開所式には関係者約50人が出席。堀内康男市長があいさつし、新村文幸市議会議長と橋本正義県新川農林振興センター所長が祝辞を述べた。荻野幸和黒部川左岸土地改良区理事長と米田吉博県新川土木センター入善土木事務所長、川村昭一若栗自治振興会長が加わりテープカットし、堀内市長と広瀬恵一北陸電力魚津支社長がボタンを押して運転を開始した。
県内で自治体単独で小水力発電に取り組んでいるのは黒部市のみ。市は2017年度予算案にマイクロ水力発電所の調査費を計上している。式後、堀内市長は「今後はマイクロ発電でつくった電気を地元で使い、地域の特性が住民に見えるようにしたい」と話した。