2016/12/02
2016年12月2日掲載
電源開発の小水力発電所「このき谷発電所」(大野市大谷)が1日完成し、見学会が開かれた。関係者ら約50人が参加し、電源開発の担当者から説明を受けた。見学会では発電機を始動させるセレモニーがあり、市立和泉小の6年生3人が特設のスイッチを押して営業運転が始まった。
石徹白(いとしろ)ダムと九頭竜ダムの高低差を利用したこのき谷発電所は2014年10月に着工。二つのダムをつなぐ水路脇に高低差約7・4メートルの鉄管を通した。そこに最大毎秒3・22トンの水を流して水車を回し、発電する。最大出力は199キロワット。九頭竜ダムに流れ込む水は豊富で、一年を通して毎秒3トンの水を安定して流すことができ、年間約400世帯分の電力を供給できるという。
発電した電力は北陸電力を通して販売する。電源開発の水力発電所は県内で3カ所目。電源開発九頭竜電力所の芳賀浩一所長は「二酸化炭素を出さない再生可能エネルギーを拡大させる点で意義深い」と話した。【立野将弘】