2016/11/10
2016年11月10日掲載
唐津市七山滝川の観音の滝周辺で計画されている小水力発電所を巡り、七山地区全体の住民を対象にした説明会が8日夜、七山公民館で開かれた。発電用の取水で滝の流量がどの程度減少するのか、事業主体の九州発電(本社・鹿児島市)に実証実験を求める意見が住民側から相次いだ。
住民約90人が参加し、九州発電の担当者が説明した。1年で最も滝の流量が少なくなる冬場の写真を示し水量減少のイメージを伝えた。稼働した場合、滝川など関係3地区に支払う協力金とは別に、消防団の備品購入などで七山地区全体を支援する考えも示した。
質疑では「水がどのくらい減るのか、やってみないと分からない」「パイプを置いて実験してほしい」と、目に見える形で示すよう求める声が続いた。滝川区の住民からは、区の役員が一定の任期で交代することを踏まえ、「同意の協定書を結ぶ場合、唐津市は立会人ではなく、窓口になるべき」という意見も出た。
九州発電は、稼働時と同様の状況をつくる実験に技術面などで難色を示したが、検討する姿勢は見せた。古田功社長は「宿題がいくつか出た。これには必ず回答させていただく」と述べた。今後のスケジュールについては未定としている。