2016/04/28
2016年5月2日掲載
県北地域で、民間企業や県による再生可能エネルギーを使った発電所の建設が進んでいる。27日は一戸町、軽米町、八幡平市で木質バイオマス、風力、太陽光、小水力の4発電所の竣工(しゅんこう)式や起工式が行われ、関係者が各発電事業の成功や工事の安全を祈った。
<軽米、19年7月稼働目指す>
再生可能エネルギー開発業レノバ(東京都千代田区、木南陽介社長)は、軽米町山内に建設する大規模太陽光発電所(メガソーラー)「軽米西ソーラー発電所」の起工式を現地で行った。最大出力は県内最大規模の4万8千キロワットで、5月9日に着工し、2019年7月の稼働を目指す。
同発電所は八戸自動車道折爪サービスエリア(SA)西側約155ヘクタールの山林にパネル約22万枚を設置。年間発電量は一般家庭1万5千世帯分に相当する5千万キロワット時を見込む。
<一戸、木質バイオマス発電>
一戸町の一戸フォレストパワー(小林直人社長)が同町岩舘の一戸インター工業団地で整備していた木質バイオマス発電施設「御所野縄文発電所」など3施設が完成し、現地で施設見学会と竣工報告会を開いた。
施設の延べ床面積は発電、チップ製造、電力供給の3施設合わせて約4804平方メートル。5月上旬から試運転を行い、5月下旬にも本格稼働する。出力6250キロワット、年間発電量は4950万キロワット時で、一般家庭約1万5千世帯分に相当する。
<一戸、風車11基を設置へ>
県が一戸町の高森高原に整備する大規模風力発電所の安全祈願祭は、現地で行われた。2017年11月の完成、本格稼働を目指す。
建設場所は、町南西部に位置する高森高原の町営放牧場周辺。総事業費約127億円をかけ、羽根中心部までの高さ78メートル、羽根の直径82メートルの風車を11基設置する計画だ。県内で初めて、風力の変化に対応し、より安定的に出力できる「蓄電池併設型」として整備。最大出力は約2万5300キロワットで、一般家庭1万6千世帯分の年間使用量に当たる発電を見込む。
<八幡平、農業用水生かす>
神戸市東灘区の洸陽電機(資本金3億6725万円、乾正博社長)が八幡平市松尾寄木に建設していた小水力発電所が完成し、同所で竣工式を行った。
松川土地改良区が管理する後藤川幹線水路の農業用水を利用。年間発電量は30万キロワット時で、一般家庭約92世帯分の年間消費電力量に相当し、全量東北電力に売電する。
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