2016/02/05
2016年2月5日掲載
日本政府はフィリピン北部のイサベラ州の小水力発電所の整備支援を実施していたが、この支援が完了したことを、独立行政法人の国際協力機構(JICA)は発表した。
フィリピンの農村部においては、多量の電力は必要としていないが、発電・送電インフラが十分に整備されていないため、電力が安定的に供給されていない地域が存在していた。そのため日本政府は、小水力発電分野で優れた技術を有する日本製の技術や製品などを供与することにより、これらの地域へ電力を安定して供給する支援を実施することを決定していた。なお、この支援は、日本企業の国際展開を支援する側面もある。
この支援は、2013年4月25日に環境・気候変動対策無償資金協力プロジェクト「イサベラ州小水力発電計画(Mini-Hydropower Development Project in the Province of Isabela)」(供与額:1億4,700万円)として締結していた。この支援プロジェクトでは、イサベラ州の灌漑地域において、45キロワット程度の小水力発電所の整備を実施した。この発電所を建設したことにより、米作用灌漑での小水力発電の活用と、フィリピンにおけるエネルギー源多様化の政策支援を実施することが可能となった。