2015/10/04
◇篠山で5チーム 水力発電アイデア競う
ミニ水車を使った発電の技術を競う「高校生マイクロ水力発電アイデアコンテスト」が3日、篠山市東北部山間地にある大芋地区で開かれた。若者の力を地域づくりに生かし、再生可能エネルギーに注目してもらおうと初めて実施され、市内外3高校の5チームが参加した。
大芋活性化委員会と地域おこし協力隊、篠山市などでつくる実行委員会主催。5月から、地区内の5か所の水路で、各チームが測量や実験などを重ねてきた。
県立篠山産業高電気科「電気科兵団」チームは篠山市藤坂の農水路に2連式のミニ水車を設置。発電機を内蔵した自転車の車輪(直径約60センチ)に、アルミ製羽根9枚を取り付けた水車が、水を受けて勢いよく回っていた。
関西広域小水力利用推進協議会長の黒田末寿・滋賀県立大名誉教授ら審査員6人から、車輪を2基並べた理由などを尋ねられ、生徒は「車輪が一つでは発電量が少なかった」などと説明していた。3年山根拓真さん(17)は「最初は回転しなくて作り直し、羽根の半分は水につかるよう大きさや角度を何度も試しました。鹿よけセンサーなどの電源に使ってもらえたら」と話していた。
ほかに同校の2チームと、県立篠山東雲、京都府立工(福知山市)から各1チームが参加。竹林の伐採でとれた竹や間伐材を使うなど、知恵を絞っており、住民らをうならしていた。
篠山市小原の副自治会長の畠中俊明さん(66)は「地域に役立つことを一生懸命考えてくれたのがうれしい。集落のシンボルとして生かしたい」と喜んでいた。
発電効率や発表力などを基準に審査され、一般の投票も加味して、グランプリには京都府立工、準グランプリには篠山産業土木科が選ばれた。
2015年10月04日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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