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2015/01/23

5連水車で発電、外灯ともす エコな町への歩み進む【福井新聞】

上味見地域の豊かな水源を利用して設置された「5連水車」=福井市神当部町


 福井市美山地区の上味見地域で、住民らが川や用水路に水車型発電機を設置し外灯などの電力に活用する取り組みが着々と進んでいる。これまでに水車発電は17カ所に広がった。昨年暮れには水車を五つ並べ発電量を大きくした、5連水車の発電機もお目見え。豊富な水資源を生かした“エコな町”へと歩みを進めている。
 同地域にある中手町が2012年、出力1キロワット未満の小水力発電「ピコ水力」を推進する福井県の実証事業のモデル地区に選ばれたのがきっかけ。住民でつくる伊自良の里振興協会と福井工業大学が協力し、手作りの水車型発電機を2カ所に設けた。
 持続可能な社会の実現とともに、地域活性化につなげようと、同会が昨夏、本格的に水車設置に乗り出した。
 徐々に数を増やし、昨年11月には同大と連携し、各集落で水車づくりのワークショップを開催。新たに8軒が自宅近くに水車型発電機を取り付けた。「集落の中が少しずつ明るくなっているし、各地で水車が回るのどかな光景に、訪れた人たちが関心を示してくれる」とメンバーらは話す。
 5連水車は「地域のシンボルに」と昨年末、神当部町の用水路に設けた。神当部川から用水路へと約2メートルの落差で流れ込む水を利用、廃棄自転車の車輪にプラスチックの羽根を取り付けた従来の水車を五つ並べた。発電量は約12ワットで、近くにある集落の集会場の玄関のLED電灯をこうこうと照らしている。
 同会メンバーの内田一朗さん(55)=福井市神当部町=によると、新聞報道で取り組みを知り、勝山市や池田町から見学者が訪れるようになったという。内田さんは「この辺の家は石垣があるので、水車発電で各家々の玄関をぼんやりと照らせば、風情が出て面白いと思う」と、新たな活用法に思いを巡らせている


http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/62461.html

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