狭い水道施設での導入に期待がかかるマイクロ水力発電装置=南砺市森清で
空調メーカーのダイキン工業(大阪市)は十九日、南砺市森清の森清配水池で、上水道管の水流を利用したマイクロ水力発電装置の実証実験を始めた。空調の 製品開発で培ったモーター技術を応用した小型発電機で、狭い水道施設にも導入可能な先進事例になりうるとして期待がかかる。マイクロ水力発電は、出力が百 キロワット以下の小規模な水力発電。今回は二酸化炭素の排出削減対策に関する環境省の事業採択を受けて実施された。
開発した装置は縦約一・三メートル、横約九十センチで最大出力は一五・三キロワット。配水池に隣接する施設の地下階を通る水道管に組み込み設置した。約 四キロ離れた松島浄水場からの水の流れで水車を回して発電し、年間発電量は一般家庭二十七世帯分に相当する九・八万キロワット時を見込んでいる。
来年四月まで稼働させて性能を見極めるほか、今後、福島県でも実験を始める。担当者は「汎用(はんよう)性の高い部品を使ってコストも削減した。将来的な製品化につなげていきたい」と話している。 (近藤統義)
http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20141120/CK2014112002000056.html