2016/10/22
2016年10月22日掲載
唐津市七山の観音の滝周辺で計画されている小水力発電所建設をめぐる説明会が21日、七山市民センターで開かれた地区の駐在員会であった。事業主体の九州発電(本社・鹿児島市)の担当者が、一定の水量を確保し、景観に配慮して計画を進める考えを示した。
発電所建設に直接関係する滝川区や東木浦区、西木浦区以外に、計画の概要が詳しく伝わっていないという声を受けて市が説明の機会をつくり、七山の全14地区の代表が出席した。
出席者からは滝の景観を心配する質問が続いた。九州発電の担当者は、過去10年間の水量を計算した上で取水量を算出したことを説明し、「滝の水がなくなるようなことはない」とした。地元の滝川区と協定を結んだ場合に順守する姿勢や、発電所が設置されれば観光施設として開放し、地域に貢献する意向も示した。
市への質問もあり、七山市民センターの平野勝文センター長は「計画に問題がなければ静観する立場。ただ、景観だけは損なわないようにと当初からお願いしている」と答えた。
滝川区は同社と結ぶ協定書案を検討中で、案をもとに区の会合で計画への賛否を問う方針にしている。