2016/02/02
2016年2月2日掲載
平成27年度に県内で導入された太陽光や風力などの再生可能エネルギーの発電設備容量は994メガワットで、前年度実績の860メガワットに比べ134メガワット(15.6%)増える見通しとなった。県が1日、県再生可能エネルギー導入推進連絡会で推計値を示した。太陽光発電の導入量は再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度が導入された24年度と比較して約5.7倍に拡大した一方、風力や小水力、地熱は伸び悩んでいる。
県の試算では太陽光発電導入の推計値は564メガワットで前年度比60メガワット増。このうち出力10キロワット以上の産業用は約40メガワット、出力10キロワット未満の家庭用は20メガワット弱としている。
木質バイオマス発電は火力発電所でのバイオマス混焼などで前年度比50メガワット(38.8%)増の179メガワットとした。一方、気象条件に左右されずに安定して発電できる地熱や水力は伸び悩み、太陽光に頼らない再生エネの普及をどう実現するかが課題となっている。
24年7月に始まった固定価格買い取り制度で、企業や家庭で発電した再生エネルギーの全量購入を電力会社に義務付けたため、比較的容易に設置できる太陽光発電への参入が進んでいる。さらに県は、国の半農半エネモデル事業や復興再エネ支援事業の補助金を活用し、東京電力福島第一原発事故に伴う避難区域などで大規模太陽光発電の事業化を支援してきた。
県は52年度までに県内で使われるエネルギーの100%を再生エネで賄う目標で、28年度から3カ年の次期アクションプランで施策を見直す。水素エネルギーの利活用、再生エネを活用したまちづくり「スマートコミュニティー」の拡大なども盛り込む。
https://www.minpo.jp/news/detail/2016020228539
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