2014/09/29
小水力発電導入による地域振興を目指す遠野市土淵町の米通(こめどおり)地区で、28日から発電装置の設置作業が始まった。NPO法人遠野まごこ ろネットや黒沢尻工高専攻科との連携プロジェクト。水車と太陽光を組み合わせた先駆的な発電装置で、試験的に集会所の電源や農業などに利用する。工学系の 学生の研修にも活用していく。
同日は住民のほか、同ネットのボランティア、同校専攻科の小野寺徹教諭と学生の計30人が参加。「蛍の水車発電所」と名付けた水路脇の手作り小屋に水車を設置し、発電機を取り付ける棚などを製作した。作業は数週間続く。
発電装置は小野寺教諭が設計し、安定して使えるよう水力と太陽光パネルの「二刀流」とした。来月中の完成を見込み、1日を通じて600ワット以上 の電力が供給可能となる。集会所や作業小屋「蛍の家」で試験的に電源として使うほか、近隣のハウス栽培や農産物加工などに役立てる。
小野寺教諭は「住民に温かく迎えてもらっている。学生にとって学んだ知識と技術を現場で生かせる貴重な機会だ」と感謝する。
【写真=発電装置の設置作業に汗を流す住民やボランティア、学生たち】