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2014/08/03

用水路で小型水車発電 電気柵など利用へ 篠山の大芋地区【神戸新聞】

らせん状の水車が回り発電する様子に見入る住民ら=篠山市中
らせん状の水車が回り発電する様子に見入る住民ら=篠山市中

兵庫県篠山市大芋地区の住民が農業用水路を活用し、手作りの水車で小規模な水力発電をしようと取り組んでいる。まずは獣害対策用の電気柵の電源に使う計画で、このほど大芋公民館で勉強会を開催。約40人が近くの用水路で発電の実演を見学した。(井垣和子)

マイクロ水力発電と呼ばれ、厳密な定義はないが出力100キロワット以下の発電。同市の地域おこし協力隊員で、神戸大学発達科学部4回生の瀬戸大喜さん (22)が地域の課題を探るため町を巡っていた際、水路が多いことから考案し、住民でつくる大芋活性化委員会とともに始めた。
勉強会の講 師を務めたのは、京都や奈良、滋賀など関西約10カ所でマイクロ水力発電に携わる京都市立伏見工業高校の足立善彦教諭。自治会など地域で運営する事例をス ライドで紹介し「1万円からでも作れる。水車は壊れるものなので、修理できるよう自分たちで作ることがポイント」とアドバイスした。
発電した電気の利用法としては、防災用の常夜灯や公衆無線LANサービスの電源などに使われる例を挙げ「目的を持つことが大事」と強調。「水車は子どもから大人まで夢中になる魅力があり、地域づくりにもつながる」と話した。
その後の実演では、デモンストレーション用に設置された水車が勢いよく回って発電する様子に、住民たちが足立さんに素材や作り方などを熱心に質問。周辺の水路を見て「ここも水車に使えそうや」など意欲を見せていた。
大芋自治会長で同委員会の矢野智会長(68)は「興味を持つ人も増えてきた様子。少しずつ水車の数を増やしていけたら」と話した。

http://www.kobe-np.co.jp/news/tanba/201408/0007203897.shtml

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