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2014/01/21

小水力・風力向け高効率の発電機の開発着手【大分合同新聞】

 部品加工業の二豊鉄工所(佐伯市)は、小水力と風力発電の効率が高まる永久磁石を使った発電機の開発を始めた。大分大学が持つ電磁力の応用技術を活用。従来型と比べて2倍の出力が見込めるほか、システムの故障リスク低減、小型化も図れる。県産業科学技術センターを含めた3者で取り組み、2016年の製品化を目指している。

 小水力と風力エネルギーは通常、そのままでは発電に必要なタービンの回転数を得にくいため、回転数を上げる増速機を組み込んだ発電システムを水車などの動力部分とチェーンでつなぐ構造になっている。
 これに対し、新型発電機は増速機に、電磁力によるエネルギー伝達で歯車同士の接触がなく高効率な磁気歯車を採用。水中でも使えて動力部分と一体構造にできるため、チェーン連結によるエネルギーロスがなくなり、チェーンの切断など故障の心配も減る。コンパクトで設置スペースにも柔軟性が出るという。価格は従来品の約3倍の100万円程度を想定している。
 科学技術振興機構(JST)の地域結集型研究開発プログラムに採択され、昨年12月から本格的な研究開発に着手した。当初1年間の事業費は1700万円で、うちJSTが800万円、県エネルギー産業企業会が600万円を補助する。
 製品化できれば、水量が少ない用水路でも小水力発電が可能になるなど、再生可能エネルギーの活用拡大にもつながりそう。
 20日、県庁で会見した二豊鉄工所の戸高信義会長は「電磁力の技術を生かし、注目される新製品を作りたい」と話した。
 使われる電磁力の技術は、大分大学を中核に産科技センターや地場企業が12年まで5年間の事業で構築した。中原恵・産科技センター長は「広範囲に応用できる基盤技術で、再生エネや自動車など県内産業の発展に貢献していければ」としている。

http://www.oita-press.co.jp/localNews/2014_139026773531.html

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