2014/06/16
宮崎県企業局においては、東日本大震災以降、再生可能エネルギーの開発・導入への関心が高まっているなかで、本県の恵まれた水資源を有効に活用するため、これまで培ってきた技術やノウハウを生かせる小水力発電に積極的に取り組んでいます。
県内に小水力発電を広く普及させるためには、地域に身近に存在する小規模なものについても、地域の手で開発を進めていくことが重要です。これを支援するた め、企業局では市町村と共同でモデル発電設備を建設する「市町村連携マイクロ水力発電実証試験事業」を行っています。
百菜屋水力発電設備について
百菜屋水力発電設備は、実証試験事業第二号※として企業局と西米良村とが共同で建設し、平成26年6月9日に運転を開始しました。発電した電気は『川の駅百菜屋』で消費されます。 企業局は発電機器を購入・設置し、西米良村は管路敷設等の附属設備を整備しました。 今後は、西米良村が点検等の施設管理を行い、企業局は運用状況の検証や技術支援を行っていきます。 小水力発電に興味をお持ちの方は、是非現地に足を運んでみてください。 問合せ先 宮崎県企業局 工務課 計画調査担当 電話 (0985) 26-9884 E-mail kigyo-komu@pref.miyazaki.lg.jp 西米良村への問合せについては、西米良村建設課 電話(0983) 36-1111へお願いします。
※実証試験第一号は、下小原発電所(日之影町)です。 リンク>>下小原発電所
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企業局では、発電設備の運転データを取得し、今後の市町村等への支援に生かすとともに、西米良村においては、維持管理のノウ ハウ等を取得していただくこととしております。また、この事業のもうひとつの目的は、小水力発電の分かり易いモデルを示し、多くの方々に見ていただくこと により、小水力発電への理解を深めていただくことです。 |
※小水力発電とは小水力発電はダムなど大規模な開発は伴わず、小河川や農業用水路など身近に存在する水の持つエネルギーを活用した小規模な発電です。一般的な水力発電と同様に、昼夜を問わず安定して発電できることや、耐用年数が長いことが特徴です。
また、水力発電は、古くから利用されてきた再生可能エネルギーであり、大規模な地点は既に開発されていますので、さらに普及させるためには、地域に身近に存在する水を利用した小規模なものを数多く開発していく必要があります。 最近は、1kWから5kW程度の極めて小規模な機器が開発されたことから、その規模に応じて電力会社への売電や、街灯・電気柵・イルミネーション等への利用など、工夫次第でいろいろな用途に活用し、地域の活性化に寄与することが期待されています。 |
所在地 |
宮崎県児湯郡西米良村大字村所208-1 (川の駅 百菜屋) |
河川名 |
二級河川一ツ瀬川の支川
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最大出力 |
1kW
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最大使用水量 |
17L/s
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総落差 |
約10m
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水車型式 |
クロスフロー水車
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水圧管路延長 |
約70m |
年間発電電力量(見込) |
4,000kWh |
建設費 |
約410万円(うち企業局分約250万円)
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百菜屋発電設備地点は、宮崎市から車で約2時間の西米良村中央部に位置し、一ツ瀬ダム上流の川沿いにあります。
『川の駅 百菜屋』は、日本一長い木造車道橋「かりこぼうず大橋」のたもとにあり、とれたての野菜や手づくりの加工品など、地どれのさまざまな食材を取り扱っているお買い物、お食事処です。
また、かりこぼうず大橋を渡った上流には、西米良温泉カリコボーズの湯「ゆた~と」があります。
発電した電気は、百菜屋店内のLED照明や、時刻・温度表示板などに使われます。
規模は小さいですが、地域の資源を活かした環境にやさしい水力発電によって地域の活性化が図られればと思います。
発電所の運転開始式を平成26年6月9日に行いました。式には、四本孝企業局長、黒木定蔵西米良村長、小佐井武憲西米良村議会議長及び関係者の皆様が出席し、来賓として押川修一郎県議会副議長にご臨席いただきました。
宮崎県企業局 工務課 計画調査担当
電話:0985-26-9884
FAX:0985-26-9789