2015/03/27
地域住民の小水力発電導入を支援する「郡上市小水力発電調査研究会」は、市内の八十六カ所で小水力発電が可能だとする調査をまとめ二十四日、市役所で報告会を開いた。小水力発電は防災面で注目が高まっており、二〇一五年度から実現に向けた取り組みが始まる。
市内には災害時に、土砂崩れによる道路の寸断などで、孤立する可能性のある地域が二十六カ所ある。電気も止まってしまった場合、地域に小水力発電施設が あれば、少しでも電気を賄うことができる。普段は地域の街灯に使ったり、売電したりもできる。子どもたちに見学させて教育にも役立てられる。
市内は河川が豊富で、傾斜が急な地形もあり、小水力発電に適したところが多い。研究会がどこで可能かを調べると、農業用水や河川、砂防えん堤などの八十 六カ所が挙がり、中には百キロワット以上の発電出力が見込まれるところもあった。うち十カ所ほどは、災害時に孤立する可能性のある地域だった。
研究会は一三年七月に発足し、専門家や電気工事組合、自治会の関係者らが委員になって活動した。一四年度末で解散する。一五年度には、研究会の委員を中心に市小水力発電事業推進会議が発足し、数カ所をピックアップして実現の可能性を探っていく。
(稲垣時太郎)
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20150325/CK2015032502000019.html