2019/02/06
2月6日掲載
ロウバイの黄色が目を和ませ、香りが風に乗ってくる。先月の上京でジャズライブや絵画展のハシゴからおそらくインフルエンザをお土産に持って帰ってきてしまった体に、最良の薬はやはり三瀬の自然と静けさだった。
そしてもう一つの薬。つい先日に行われた井手野集落の敬老会だ。今回は集落が主体となって先春に完成した毘沙門堂びしゃもんどう小水力発電所のお披露目式も兼ねた。
発電所建設を具体的に支援してくれた九州大学関係者を招いて、冬の雨の中に年季の入った先人から受け継いだ発電小屋で集落の方々に説明をしてもらった。その後は老人クラブの方々と交じり合って手作りの大ごちそうを頂き、子供たちの歌や参加者での踊りやゲームで公民館は笑顔にあふれた。
同じ地域に共に暮らすというその理由だけだけれど、その土地で生を深く全うするために、一人一人ができることをささげているという事実に、都会では薄れてしまった薬がここにあると改めて気付かせてくれた。(養鶏農家)