2015/06/25
2015年06月25日
小水力発電への意気込みを語る米良社長(左)
串間市の福島川から引水する農業用水路を利用した小水力発電が2016年4月に着工する。宮崎市の電機販売会社「米良電機産業」(米良充典社長)が明治期建設の老朽化した水路を補修し、発電施設を設ける。17年秋の発電開始を目指す。
水路は地元農家でつくる市上いちがみ水路会が所有、管理。コンクリートや土で作られており、老朽化している。また、石造りの真萱まかや水路橋(全長25メートル)の修復も迫られている。
そこで、小水力発電事業を誘致し、企業側に場所を貸す代わりに水路を修復してもらうこととし、5月28日の審査会で米良電機産業を選んだ。
全長8キロの水路(深さ1・4メートル、幅2メートル)のうち、5・3キロを補修対象にする。下流の一氏いちうじ地区に発電用タービンを設置し、1秒間に約1トンの水を37メートル落下させて最大240キロ・ワットの電力を生み出す。
米良電機産業の総事業費は4億5000万円。国の固定価格買い取り制度に基づいて九州電力に売電する。年6000万円の収入を見込んでいる。
発電所の立地協定調印式が22日、串間市総合保健福祉センターで開かれ、米良社長は「歴史遺産とも言える石橋を修理し、自然環境に優しい串間のまちづくりに貢献したい」と意気込みを語った。
国の制度見直しで再生可能エネルギーの買い取りには制限が設けられたが、水力と地熱発電は出力が安定していることから対象に含まれなかった。県による と、小水力発電は1000キロ・ワット以下の小規模な水力発電を指す。2014年度末現在、県や九州電力が県内19か所に設置済み。
2015年06月25日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
http://www.yomiuri.co.jp/local/miyazaki/news/20150624-OYTNT50183.html
タグ:宮崎県