2016/03/24
2016年3月24日
小水力発電の普及のため、県立今市工業高校と日光市はこのほど、実績のある企業2社と連携協定を結んだ。小水力発電を軸とした再生可能エネルギーの研究を進め、電力の地産地消を目指す。
企業2社は、社会資本整備の調査・計画を手がける協和コンサルタンツ(東京都)と、小型水力発電機「ピコピカ」を開発した角野(すみの)製作所(岐阜県)。ともに小水量、低落差での水力発電や小型発電機の技術に実績がある。
同校は、エネルギーや環境に配慮したものづくりに力を入れている。機械科、電気科、建設工学科が連携してソーラーLED街路灯を製作、地域に設置したほか、小型水力発電機を製作した実績がある。
両社は昨年から同校に技術的な助言をしていたが、今後は小水力発電の授業を行い、再生可能エネルギー普及に携わる人材を育てる。市は必要と認める費用を原則、負担する。同市今市地域の用水路活用を念頭に小水力発電の研究を進め、将来的には杉並木公園(同市瀬川)の水路に「ピコピカ」を活用したLED街路灯を設置するなど、公園の利便性向上を目指す。
同校であった調印式には渡辺勉校長と斎藤文夫市長、両社代表が出席。角野製作所の角野秀哉社長は「自然の力を取り入れる技術を生徒たちに伝えたい」と語り、生徒会長の砂岡海斗(かいと)さん(2年)は「学んだ技術をより高め、日光での小水力発電の基礎を築きたい」と話した。【花野井誠】