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2013/10/01

奥多摩で自作水力発電…青梅の会社社長【読売新聞:2013/09/25】

水力発電装置を設置し、青梅小水力発電プロジェクトのメンバーらと喜ぶ町田さん(左手前)(17日、奥多摩町棚沢で)=石原宗明撮影  青梅市の鉄工会社社長町田隆さん(70)が、奥多摩町棚沢の西川流域に、自ら製作した水力発電装置を設置した。実用化に向けた第一歩で、発電量や 耐久性などを確かめるのが狙い。町田さんは「水資源が豊富な多摩地域から、環境に優しいエネルギーを生み出していきたい」と意気込んでいる。
装置は、直径1メートル、長さ3・5メートルで、らせん状になったステンレス製板10枚が回転することで、発電する仕組みになっている。板の先端 には、長さ約15センチのゴムを取り付け、水を囲い込む枠との間の隙間をなくし、少ない水量でも、板が回転できるようにした。発電量は1時間あたり最大 500ワットを見込んでおり、蓄電も可能だという。
「暮らしが良くなる装置を作ることをいつも考えている」と町田さん。鉄工会社を営む傍ら、野菜洗い機や生ゴミの堆肥化装置などを発明してきた。
東日本大震災の津波で、岩手県大槌町の親戚を亡くした。「自然の力には逆らえない。ただ、その大きな力を活用することはできるはずだ」と、前を向いた。
1か月後には、鉄製の水力発電装置を完成。昨年8月に京都市のNPO法人が開催した、省エネ社会に向けたアイデアや、環境に優しい発電装置などを 集めた審査会に応募。少ない水量で発電する仕組みが評価され、発電部門(応募総数140点)の中で、優秀賞(受賞作品計23点)に選ばれた。
今回、西川流域に設置する装置は、昨年12月に完成したステンレス製の第2号機。青梅市の知人たちと市民団体「青梅小水力発電プロジェクト」を設 立し、送電システムなどを改良した。町田さんは、「化石燃料には限りがあり、原子力発電は危険が伴う。後世まで続く安全な発電システムの普及に向け、一歩 一歩進んでいきたい」と話している。

(2013年9月25日  読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news/20130924-OYT8T01469.htm

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