2016/04/02
2016年4月2日
県営では最大規模となる中木庭ダム(鹿島市山浦、総貯水量680万立方メートル)で1日、民間事業者による小水力発電が始まった。ダムの放流を生かし、年間で一般家庭の約350戸分に当たる1250メガワットを発電する。既設のダムに民間発電事業者が参画するのは九州では初めて。
西技工業(本社・福岡市)、九州電力、九電工の3社の連合体が約3億円かけて発電所を造った。西技工業が発電主体で、九州電力に売電する。年間4200万円の収入を見込む。
事業者はダム建設費336億円の一部をさかのぼって国と県に約1750万円ずつ、鹿島市に約330万円負担する。また流水や土地の占有料として年間約30万円を県に支払う。
12年の再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度開始を受け、県は全13カ所の県営ダムでの事業化可能性を探り、最終的に中木庭ダムで事業者を公募した。河川砂防課は「地球温暖化対策やダム管理費用軽減につながる」としている。