2015/04/10
早月川電力(滑川市野町)が同市蓑輪で建設していた小水力発電所「新早月発電所」が完成し、営業運転を10日開始した。早月川の豊富な水量を生かし、環境に優しいクリーンエネルギーを供給する。
同発電所は農業用水の蓑輪頭首工(とうしゅこう)から取水し、落差13メートルを生かして発電する。最大出力は1300キロワット。総事業費は約12億5千万円。 年間発電力量は710万キロワット時で一般家庭850軒分に当たり、全て北陸電力に売電する。火力発電所と比べ、年間約3700トンの二酸化炭素を削減できるという。 同電力は早月川沿岸土地改良区の全額出資で1976年に設立。80年、同市上大浦で最大出力6千キロワットの早月発電所が運転開始した。その後、新たな水力発電所の建設を計画したが難航。東日本大震災で国のエネルギー政策が見直されたことなどに伴い、2013年に認可を受け着工した。 現地で開所式があり、関係者約60人が出席。同改良区理事長で早月川電力社長の常田幸雄氏らがボタンを押し、稼働させた。市内で祝賀会もあり、常田氏は「改良区設立60周年、早月発電所運転開始35周年と重なり、意義深い年になった」とあいさつした。