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2015/04/01

山梨県、北杜市で用水路の落差利用した小水力発電がきょう運転開始【電気新聞】

山梨県企業局は30日、北杜市で建設を進めてきた小水力「朝穂堰(あさほせぎ)浅尾発電所」(出力12キロワット)が4月1日から運転を開始すると発表した。同発電所は朝穂堰の用水路の高低落差(落差工)を利用して発電する。縦軸スクリュー型の水車発電機を採用し、年間の発電電力量は4万5千キロワット時を見込む。山梨県は全量を新電力(特定規模電気事業者)最大手のエネットに売電する。

 この発電所は、取水口スクリーンのごみ詰まりで水位が上昇した場合には、本水路があふれないように予備放流水路を設置するなど安全性にも配慮した。また、既存水路の改造を最小限にとどめるなど、設計・建設に伴うコスト削減を図っている。

 山梨県企業局は2013~23年度までに県内10カ所で小水力発電所を建設する計画「やまなし小水力ファスト10」を進めている。今回建設した発電所は同計画による初の案件となる。

 加えて、13年度から河川法の改正・規制緩和により、灌漑(かんがい)用水などの慣行水利(旧河川法成立以前から利・使用し許可を受けたと見なされたもの)を活用した小水力の水利権は、従来の許可制から登録制に変更された。同発電所は県内では規制緩和後として初のプロジェクトでもある。

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