2014/05/30
中部電力は29日、220キロワットの新串原水力発電所(岐阜県恵那市)に着工したと発表した。ダムの落差と河川環境を維持するための放流水を有効利用する維持流量発電所で、中部電力が所有する矢作第二ダムの直下に建設する。建設費用は数億円。2015年6月の営業運転開始を目指す。
同日、河川法に基づく着手届を岐阜県と国土交通省に提出した。
新串原水力発電所を建設する矢作第二ダムは、矢作川水系を利用する中部電力所有のダム。矢作第二ダムの岐阜県側に取水設備と水圧管路を設置する。
想定年間発電量は約170万キロワット時で、一般家庭約470世帯分の年間使用電力に相当する。二酸化炭素(CO2)は年間900トン程度削減できる。
中部電力では現在、維持流量発電所1カ所を運用中。そのほか維持流量発電所としては、新串原水力と同様に15年6月の運開を予定している阿多岐水力発電所(190キロワット)、16年6月に運開を予定している丹生川水力発電所(350キロワット)、290キロワットの1地点の計画を進めている。
紙面より転載