2014/05/29
京都市伏見区の伏見工業高校・工業探求コースの生徒らが23日、 篠山東雲高校 (丹後政俊校長) を訪れ、 校内にある農場水路に同コースで取り組んでいる小水力発電の水車を設置した。 同じ発表大会への出場が縁で、 府県を越えた交流が実現。 「農」 と 「工」 の違いはあるが、 ともに自分たちが定めた研究テーマの追究に励む両校交流の証しとなる水車が回り始めた。
水車は20インチの車輪に付けられた羽が水流で回転して発電する仕組み。 発電状況がわかるように、 LEDのライトが取り付けてある。
交流のきっかけは昨年10月に行われた高校生の研究発表大会 「みんなDE笑顔プロジェクト」 の中日本大会。 東雲はふるさと特産類型の生徒たちが黒豆などについて発表し準優勝、 伏見は小水力発電で優勝に輝き、 両校が中日本代表として11月の全国大会に進んだ。 全国では伏見が準優勝、 東雲は敢闘賞だった。
大会中、 発表や交流会などを通して、 両校の生徒らが意気投合。 その中で農業高校と工業高校のコラボレーションが話題に上がった。
伏見ではこれまでにも地域づくりの一環で小水力発電を使ったライトアップ事業などに取り組んできたが、 同じ場所に水車を設置して定点観測を行う機会は少なかった。
そこで東雲が水路の場所を提供。 伏見は時期や天候で発電にどのような変化が出るのかを研究し、 東雲は将来的に獣害の電気柵などの電力に使用できないかと計画している。
東雲の常山敏希君 (3年) は、 「環境に優しい電力。 どんどん導入していってもらえれば」 と期待。 伏見の田中慎也君 (3年) は、 「実際に農業の中で運用してもらうことで生きたデータが取れる」 と笑顔で話していた。
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