2014/05/19
県環境森林部は2014年度、出力1千キロワット以下の小水力発電の拡大を図るため、県内の河川の流量や砂防ダムの落差のデータベース(DB)化に乗り出す。国と県が管理する88の河川と、山間部などにある県管理の砂防ダム360カ所を対象に、河川名や水力発電可能地点、その流量や水位、落差など水力発電に必要なデータを整理し、県のホームページ(HP)上で情報を公開する。民間事業者などに活用してもらい、小水力発電への参入を促す。都道府県では全国初の試みという。
県は5月下旬をめどにシステム構築を委託する事業者を決定し、15年1月のDB公開を目指す。
同部地球温暖化対策課は「流量や落差が分かれば、水力発電に取り組むスタート時の基礎データとなり、水力発電の拡大につながる」と強調する。県内の河川は大きく分けて利根川と那珂川の二つの水系となり、これらの河川が対象になる。
国や県は洪水時などに対応するため、河川の水位や流量を把握している。同部はこれらの情報をまとめ上げ、インターネット上で手軽に確認できるようにする。同課の担当者は「可能なら20年分、最低でも過去10年分の流量などのデータを整理したい」と説明する。
県内には水資源機構や東京電力のダムもあることから、同課は「国や県が管理するもの以外の河川流量データが得られるなら、追加したい」との意向で、県内ほとんどの河川情報のDB構築を視野に入れている。
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/politics/news/20140519/1598619