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2014/04/18

東京都水道局が水道施設に小水力導入 所内利用、売電も検討【電気新聞】

東京都水道局は管理する給水所や浄水場で、設備改修と同時に小水力発電設備の導入を進めている。2013年度は、葛西給水所で出力340キロワットの発 電機が稼働。今後も14年度に新桧村浄水所(7キロワット)、16年度に江北給水所(80キロワット)などの導入計画を持つ。水道局では直近の目標として 16年度までに小水力、太陽光発電合わせて、出力1万キロワットを掲げており、再生可能エネルギーの普及や水資源の有効活用を推し進めている。

東京都水道局は3月、14年度から23年度までの「東京水道エネルギー効率化10年プラン」を策定した。高度経済成長期に整備・拡張させてきた施設・機 器が一斉に更新時期を迎えることを踏まえたプランで、更新を機に送配水など水道システムをエネルギーの観点から見直す。目標には「既存水道システムのエネ ルギー使用の20%効率化」を掲げており、具体策として、ポンプの効率化などを挙げている。

小水力発電の導入は、送配水の余剰圧力などを有効活用する狙いで、プランに記載。このほかエネルギー関連では、太陽光発電機の設置についても記載している。

小水力発電については、12年度までに4カ所計1885キロワットの出力を積み上げてきた。このうち東村山浄水場は00年に配備。出力は1400キロ ワットで同施設の約25%の電力を賄ってきた。このほか、南千住給水所(95キロワット)、亀戸給水所(90キロワット)などにも配備してきた。

今後は、新桧村浄水所、江北給水所以外に、上北沢給水所(90キロワット)、境浄水場(900キロワット)、玉川給水所、有明給水所(2カ所計63キロワット)での設置が計画されている。

改修、新設の際は、あらかじめ水力発電機の設置スペースを確保し、効率的な導入に努めている。設置する発電機は、地形の高低差による位置エネルギーや未 利用になっている余剰圧力を有効活用する。発電した電力は東村山のように所内で利用する場合だけでなく、FIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)を 活用した売電も検討している。

一方、太陽光の導入も進む。今年度、金町浄水場(490キロワット)、楢原給水所(250キロワット)での設置を計画。このほか、23年度までに20カ所を超える水道関連施設に導入する予定だ。

水道施設への再生可能エネルギーの導入は「自治体では先進的」(東京都水道局)。担当者は「現在、太陽光と水力合計で出力は7900キロワット程度。まずは16年度までの目標に向けて着実に取り組んでいきたい」と意気込んでいる。

本紙より転載

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