2014/03/28
入善町入膳の農業用水路に、町が取り組む小水力発電の設備「入善用水小水力発電所」が設置され、開所式が24日に関係者を集めて催された。黒部川水系の豊かな流水を利用した設備で、近くにある入善高校の上田農場に、ハウス運営用の電源として、発電した約3キロワットの電気を供給する予定だ。
「水の小径(こみち)」と呼ばれる遊歩道沿いの用水路に設置されたのは、水車を持つ2機の発電設備。導水路で水を流して水車を回す装置で、町の委託を受けた黒部川扇状地研究所で約2年前から、研究や実験を重ねてきた。同研究所長の水嶋一雄・日大教授らが改良を重ね、ごみや雪を設備の上側で素通りさせる方法を考えだし、実用化を容易にしたという。町は約600万円の予算をかけたが、コスト低減も目指しており、設備だけなら500万円弱で設置できるという。
開所式では、米沢政明町長が「身近な農業用水を使って再生可能エネルギーをつくろう、と取り組んできた。このノウハウを普及させたい」などとあいさつ。テープカットや電球点灯などで始動を祝った。(鵜飼真)
http://www.asahi.com/articles/ASG3S64L0G3SPUZB019.html
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