2014/03/07
下水処理施設で大量に放流される処理水を有効活用した小水力発電の実証実験が、秦野市上大槻の市浄水管理センターで近くスタートする。東日本大震災を受けて再生可能エネルギー導入を進める市の取り組みの一環。発電した電力は敷地内の健康増進施設で活用し、市は「環境に優しいエネルギーの地産地消を進めたい」と意気込んでいる。
同センターは、毎日約3万2千トンの下水を処理する浄水施設。市は2月、消毒処理した後に金目川に流す前の水を利用する流水式の小水力発電装置を消毒棟に設置した。
市環境保全課によると、小水力発電の導入は市内で初めて。水が装置のある最大落差1・4メートルの場所を通過し、装置内の直径約40センチの水車2基を回すことで、最大約1・8キロワットの電力を生み出す想定だ。年間の発電量は、一般家庭3世帯分に当たる約1万5千キロワット時になる見込み。
発電した電気は同じ敷地内にあるトレーニングルームや多目的室、和室、保育室などを備えた健康増進施設「市中野健康センター」で利用し、同施設の使用電力の2割程度を賄えると見込んでいる。
電気工事費などを含めた総事業費は約1450万円。市は今月10日ごろから実証実験を始め、発電できる電力量や経費削減効果などを調べる。さらに、市民が見学できるコースも整備する予定。
同課の担当者は「実証実験で発電に必要な流量などのデータを収集し、他の公共施設でも小水力発電ができるかどうかを検討していきたい」と話している。
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1403060037/
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