2014/05/28
県は27日、かんがい用ダムとして造成された花巻市の豊沢ダムの補修更新工事に合わせ、小水力発電設備を新設する方針を明らかにした。最大出力は1869キロワットで、農業水利施設利用としては県内最大規模。売電益から経費を除いた収益は、豊沢川土地改良区(花巻市)管理の施設の維持管理費に充てられる方向で、農業者の負担軽減につながりそうだ。
2018年度に着工、21年度から発電し全量を東北電力に売電する。県などによると同発電設備は、ダム下流右岸側に水車1台を整備。年間可能発電量は約762万キロワット時を見込み、一般家庭の1610世帯分の電力消費量に相当する。
発電事業主体は同改良区となる見通しで、売電益から経費を除いた40年間の累積収益約31億円は、水利施設の維持管理費などに充てられる方向。
整備計画案全体の事業費は67億円(概算)で、このうち事業主体の国が3分の2を負担する。残りは県や花巻市、同改良区が負担する。工期は15~22年度。
(2014.5.28)