2014/04/24
手作りの水車で発電した電力を利用して提供するコーヒーを、「水車コーヒー」と銘打ち、京都府福知山市夜久野町畑地区の住民たちが地域の交流施設で販売している。過疎高齢化が進む地域のにぎわいづくりと里山の豊富な水を生かした独自の取り組みで、住民は「コーヒーを飲みながら自然の恩恵を感じてほしい」と話している。
畑地区は、夜久野町南東部の7自治会で構成し、住民は65歳以上が6割を占める。地域を盛り上げようと、住民たちはこれまで、交流施設「ななっこ」の開設や、地域の資源を紹介するマップ作りに励んできた。
住民たちはまた、山あいの谷ならではの豊富な水量に着目。「畑小水力発電事業」を立ち上げ、3月中旬に伏見工業高(京都市)の教員の指導を受けながら自転車のホイルを使った水車を7自治会それぞれが作り、地区の用水路に設置した。
1台当たりの発電量は0・3ワットと少ないが、7台を連結させ、24時間回してバッテリーに蓄電。自然の恵みによる水力発電を広く知ってもらおうと、この電力を活用して3月末には地域のツバキ園をライトアップした。
さらに地元の収入にもつなげるため、地区の主婦たちが食事を提供している「ななっこ」でも利用することになった。コーヒーメーカーを使う際の電気を賄い、「水車コーヒー」として1杯200円で販売し始めた。
同事業代表の中島俊則さん(70)は「水車コーヒーをきっかけに、地区の取り組みや私たちの思いに関心を持ってもらえれば」と期待している。
http://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20140417000044
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