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2014/10/21

木製水車で小水力発電 ものづくり支援センターしもすわ【長野日報】

 下諏訪町の「ものづくり支援センターしもすわ」は、小水力発電用の「木製らせん水車」を開発した。1基の最大出力は2.4ワット。街路灯の照明などに利用でき、複合化により出力が倍増する。低コスト化が最大の特長で活用法は顧客の発想にゆだねたい考えだ。ブラジルからは完成品の開発依頼があり、来年5月末までの製品化を目指す。

 支援センター内の小水力発電研究会が推進する事業で、工業コーディネーターの中野敏廣さん(62)と、所属する増澤製作所(同町社)、サカヅメエンジニアリング(同町東町)の2社が共同開発。18日まで諏訪市で開かれた「諏訪圏工業メッセ2014」で発表し、試作品を展示した。

 木製らせん水車は、多数の小さな角材を接着し、らせん状に仕上げる。川の流量や流速に応じ、製作段階で角度は自由に変えられる可変式。長さ120センチ、高さ20センチ、幅30センチの木製の箱の中に、防水タイプの発電機と一緒に入れて発電する。コンパクトな設計のため、移動も簡単だ。

 ヒノキを使用し、間伐材の利用も視野に入れる。木材は調達費用が安く、試作品の材料費は約4万円。初期投資が低く抑えられるメリットがある。樹脂製の水車にした場合は約30万円かかるという。

 同研究会は、せぎの中に入れて水田の水位を測定する機器の電源などにも利用できるというが、「活用法をあえて想定せず、顧客に任せたい」と広がりに期待する。中野さんは「日本は小川が多く、小水力発電には最適」、増澤製作所の増澤俊明会長(72)は「ローコストをアピールし、受注につなげたい」と話す。

 問い合わせは支援センター(電話0266・26・2226)へ。

http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=32576

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